【d!】スクールカースト【zm】 (ページ2)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:178 hit

1 ページ2

you side

どうしようどうしようどうしよう

なんでそんな目で見てくるの、ねぇ

捨てないって言ったよね。

なのになんで

そんな冷たい視線を向けるの。

教室の扉に手をかけている私の目に映ったのは、いつもゾムが私以外の人間に向ける冷たい視線。

今その視線が捉えているのは間違いなく私だろう。

ねえ、私なにかした？

そう声に出したいのに出せない。

手は冷たくなり、足は震える。

嫌でも生きていることを感じさせてくる心臓の音がいつもの数十倍大きな音で聞こえる。

ドク

ドク

脈打つ音が今は気持ちが悪い。

視線を向けられた私は動くことが出来ない。

私は何をすればいいの。ねえゾム教えて。いつもみたいに優しく。

「おはよーそんなとこでどしたん？」

『シャオロン…ごめんなんでもない。今どく』

そ、と言って自席へ行きゾムへ話しかけるシャオロン。

おかげで視線から開放された私はゆっくりと重たい足取りで席へ着くことができた。

とは言っても隣の席はゾムなのだ。

こわい

という感情に支配される。

zm「汗かいとるで」

頬杖をついてこちらを見ながら言ってくる。

ついさっきまで冷たい視線を向けていたとは思えないぐらい優しい顔だ。

その顔を見て私は嫌われたわけじゃないと思えた。

『えっと、、暑かったのかも、、、？』

咄嗟に出た言葉がこれだ。

zm「なんやそれ笑体調悪いんかと思ったけどそうじゃないなら安心やな」

微笑みながらそんなことを言うから荒れていた私の心は超回復。

でも捨てられないように気をつけなきゃ。

ゾムが嫌がることはしちゃいけないよね。もうあんな視線向けられたくない。