幼馴染は女の子

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部屋に戻ってからはバタバタと荷物をまとめてリビングに向かう。

「騒がしいわね〜また喧嘩でも…ってどうしたのその荷物」
「新ちゃんにボーダー入ったのがバレた」
「あら…」
「2、3日支部に泊まる」
「学校は？」
「新ちゃんの部屋にカバン置いてきちゃったからしばらくサボる」
「……そう、落ち着いたら学校はちゃんと行きなさいよ」
「…うん」
「それと毎日ちゃんと連絡する事」
「わかった」

こうゆう時母さんは結構理解を示してくれるし自由にさせてくれるから助かる。

「いってらっしゃい」
「いってきます」

なるべく音を立てないように家を出て自転車に跨る。
ガムシャラにペダルを漕いで玉狛支部に向かう。
母さんと話して一回冷静になったが思い出すとじわじわと涙が込み上げてきた。
怒っている新ちゃんの顔がフラッシュバックする。

知らない知らない知らない！なんで私が新ちゃんに怒られなきゃいけないの。私だって別にボーダーに入りたかった訳じゃない。新ちゃんが入ったから私も……

泣きながら走っていると玉狛支部の目の前についた。
自転車を駐輪場に止めて支部の扉を開ける。中に入ると桐絵と栞ちゃんとレイジさんがいた。

「A？どうしたのこんな時間に…ってあんたどうしたのよ！？」
「Aちゃん！？なっ、なんで泣いてるの！？」
「…どうした？」

私が泣きべそかいて入ってきたせいでみんな心配そうに集まってきた。

「…っ…新ちゃんにっ…新ちゃんにボーダー入ってたのばれだっ…」
「それで喧嘩しちゃったの？」
「…う“ん”…」
「あーほらおいで」

桐絵が手を広げてくれたので遠慮なく飛び込む。

「う“〜〜〜…」
「よしよし、落ち着くまでここに泊まる？」
「ぅん…そのつもりで来た…」
「じゃあ私部屋用意しちゃうね」
「飯は食ったか？」
「まだでず…」

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