一筋の光 ページ7
(人1)サイド
時は少し遡り…
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(人1)「藍っ!!!!」
バンッ!!!!
何も考えなかった。
ただひたすら、藍を助けたかったから…
気がつくと、目の前が真っ暗なところにいた。
(人1)「ここは…」
?「ここは、君の意識の中だよ。」
声がして振り向くと、私そっくりの人がいた。
(人1)「あなたは誰?」
?「(人1)の、影。」
(人1)「影…?」
影「そ。まぁ大体、自分の影と話す時って死ぬ前だけど。」
(人1)「え、私死んだの?」
影「死んでないよ。生死の狭間にいるだけ。」
(人1)「ダメじゃん」
まだ死ぬ訳にはいかないし。
影「だからこうして話してるんだって。…君は、ホントに生きたいの?」
(人1)「当たり前じゃん。まだ夏イベだって終わってない。皆ともっといたい!死ぬ訳にはいかないよ。」
影「ん〜…夏イベは無理だと思うけど。」
(人1)「…は?なんで…」
影「なんでって、君、仮に起きたとしても2週間ぐらいは動けないと思うよ?足、ひどいけがしてるし。」
…そんな。
(人1)「…嘘だ」
影「ホントだって」
(人1)「嘘だっ!」
思わず叫ぶ。
だって、あと一週間半ぐらいしかないのに
演技もまだ、完全じゃない。
歌だって…。
夏イベに出られなかったら意味がない!
影「ね?そしてそのせいで、皆にも恨まれる。(人1)がいなかったら意味ないもんね。」
…
想像したくない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
まるであの役を、体感してるみたいな。
そんな、感じが…
?「もしあのときっ、私と一緒に帰ってなかったらっ!こんなことにならなかったかもしれないのにっ!」
あれ…
藍の声?
泣いてる…?
「私達は、いつだって一緒なんだよ!
そんな簡単に、裏切るわけないでしょ!」
藍のセリフを思い出す。
そのセリフは本心だ。って藍が言ってたはず…
(人1)「ねぇ。」
影「ん?」
(人1)「信じちゃ、ダメかな?」
影「藍達を?」
(人1)「夏イベなら、医者の反対振り切ってでも出る。藍が、中1組が、皆が、楽しみにしてたもの。…だから。」
影「…後悔しないなら、思うようにやれば良いさ。別にやらせたくない訳ではないからね。」
影が言い終わった瞬間、果てなく続く暗闇に一筋の光が見えた。
(人1)「…ありがとう。」
それだけ告げて、その光に向かって走った。
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作者名:らみ | 作成日時:2019年1月29日 18時