sequel〈1〉 ページ46
手越side
「へー、あの増田さんがねぇ」
シゲが感心したように呟く
付き合い始めた頃は、名前で呼んでくれてたのに
いつのまにか“手越呼び”になっていたタカが
また名前で呼んでくれた
＜ゆうや＞
思い出すだけで、勝手に顔がニヤける
仕事中なのに
「お前、顔！」
「えー、でもカメラマンさんには褒められたよ？いい笑顔だねって」
はいはい、ごちそーさま！
シゲは、撮影の番が回ってきて
楽屋から出て行ってしまった
つまんない
もう少し聞いて欲しかったな
「あれ、1人？」
「あ、おつかれ」
前の仕事を終えたタカが楽屋に入ってきた
「もう撮影終わったの？」
「うん、一発OKだった」
「お疲れ。え、で、今シゲ？」
「そ」
「小山は？」
「けーちゃん、今日は取材でいないから昨日撮ったんだって」
「そうなんだ」
「ね、タカ？」
「ん？」
タカの隣に座ってコテンと頭を肩に置くと
「ここ、楽屋ですけど」
「いいじゃん、これくらい」
「仕事中でしょ」
……そうなんだけどさ。俺はタカが好きでしょーがないわけ
四六時中くっついていたいのに
「ねぇ、タカ」
「だから、なに？」
……つれない
2人きりなんだから、もっと甘々でもいいんじゃないの？
「俺、来週から2週間いないから」
「え、どこ行くの？」
「イタリア」
「……もっと早く言えよ」
「ごめんごめん！なんか言うタイミングなくてさ」
「来週って……もう明後日じゃん。ま、気をつけて行っておいで？」
「うん。向こうから電話してい？」
「いいけど……電波届くの？」
「今回は大丈夫」
「ふーん」
あっさりしてんなぁ
タカは寂しくないのかな
2週間も会えない
俺はめっちゃ寂しいのに
「さみしい」
「えっ？」
「…に決まってるでしょ？」
なんで俺の考えてることわかるんだろう
以心伝心って言うやつ？
俺をチラッと見て、至極冷静にタカは言う
「いま、以心伝心とか思ってない？」
うっそ……、なにこの人
マジですごくない？エスパーじゃん！
「ゆうや」
「ん？」
「さっき、めっちゃ寂しいって言ってたからね？」
「あっ、そう……」
項垂れている俺を見て
「さみしいのは本当だけど」
と笑いながら額にちゅっとキスをくれた
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りお(プロフ) - ○○さん» 温かいコメントありがとうございます(^^)。楽しんでいただけて嬉しいです。拙い物語ではありますが、これからもよろしくお願いいたします(^^)。本当にありがとうございました。 (2019年4月14日 22時) (
レス) id: 39ae58946e (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 咲凜さん» 初めまして。温かいコメントありがとうございます(^^)。とても嬉しかったです！励みになります(^^)。またよかったら覗いてやってください。本当にありがとうございました(^^)。 (2019年4月14日 22時) (レス) id: 39ae58946e (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - 完結お疲れ様でした！めっちゃおもしろかったです！りおさんの作品は心理描写が上手で引き込まれてしまいます。続編、新作。楽しみにしています(^^) (2019年4月14日 21時) (レス) id: e95240eb5e (このIDを非表示/違反報告)
咲凜(プロフ) - 初めまして、【あいにだかれて】とても面白かったです！手越さんの心情描写がリアルで読んでてすごくド キドキしました！これからも小説頑張って下さい！ (2019年4月14日 20時) (レス) id: 05def6a066 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りお | 作成日時：2019年4月4日 20時
