お日様みたいな人２【ＴＨ】完 (ページ19)

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その後は少しだけお客さんが来たり、ディスプレイを3段で3パターンを飾るという全部ありあり状態にして満足した時間を過ごせた

一人で店番と言うこともあり19時に閉店予定の為少し早いけど閉店準備をし始めた時

『さて、このラジオの放送時間もそろそろ終わりに近づいてきました。最後に紹介するのは1番リクエストの多かった曲です。リスナーの皆様はもうお気づきですよね？はい、待望のカムバックを果たした防弾少年団の新曲！』

バクン

心臓が大きく跳ねて動かしていた手が固まる

咄嗟にラジオのチャンネル変更ボタンを押しに行くと押す寸前に

『いやーでも今回の曲、凄い大人なバラードと言うか恋焦がれていた気持ちを曲にぶつけたというか、作詞作曲したメンバーVの心というか恋愛観が垣間見えた気がしますね』

V・・って事はテヒョンが作詞作曲したんだ

テヒョンの名前に寸前までボタンを押そうとしていた指は目的を失いゆっくりと下へ下がる

流れ出したのは静かなイントロ

ジョングク君の綺麗な声

そしてその後の低音ボイス

聞き入るしかない綺麗なメロディーに思わず目を瞑る

テヒョンが作った曲を歌詞を１つも聞き逃さない様に耳に集中する

するとテヒョンの声がすっと心にまで届き目を瞑った真っ暗な世界で目の前にテヒョンが見える

数ヶ月前に見かけたテヒョンの姿

液晶画面越しでも分かるぐらい大人っぽくなっていて声もあの頃より少し低い

歌詞を一文字も逃さない様に聴いていると過去の思い出が自然と曲に乗せて頭の中を流れていく

思い出の中のテヒョンはまだ少し幼さが残っていて太陽みたいな笑顔が特徴で

あの時暗い部屋で1人で居たテヒョンを強く抱きしめた時はそのまま消えそうなぐらい不安定だった

そんな思い出の中のテヒョンと大人っぽく男らしくなったテヒョン

見比べなくても分かってた