弓織る彼女〈ワンピース〉 (ページ27)

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２６話ページ27

その日の晩、嵐に見舞われた。

風が強く吹き、一人だけいる食堂は寂しい。

だがしかし、彼との約束で、ティーチはここにやってきた。

「…ヤミヤミの実、お前は強運の持ち主だぜ。」

「そうかもね。人生で別の悪魔の実を見たのは初めてよ。」

私はそう言い、ヤミヤミの実をティーチに見せた。

彼は欲しがった。

「なぁ、トリアン。おれにくれないか？おれがどれだけこの実を欲しがったか、知っているだろ？頼むぜ。」

私にそう言ってくる彼だが、私は「いやだ」と答えた。

彼は驚いたような顔をして私を見る。

「なぜだ？なぁ、”相棒”。」

「…これは私が食べる、あなたにはあげない。」

「馬鹿な事言うんじゃねぇ。お前、もう悪魔の実を食っているだろ。食えるわけが…」

「食べれるから言っているじゃないか。」

私はそう言い、ティーチに向いた。

彼と向き合い、私は彼に近付く。

「…私はね、エースにも隠してきたけれど、ゾオン系の能力者でね…。君のように、生まれ持った異形じゃなく、悪魔の実を食べたからそういう体になったんだ。」

私はティーチの前で止まった。

「…あんたにこの能力、渡さない。この力は私がもらう。」