弓織る彼女〈ワンピース〉 (ページ25)

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２４話ページ25

宝箱の中を覗こうと、みんなが言う。

だが、私は嫌な予感がして、開けたがらない。

オヤジも宝箱を見て、「いやな予感がするなぁ」と言った。

それに合わせるようにエースも「おれも、なんだか嫌な予感がする」と言い出した。

二人の声が上がって、とりあえず保留という形で終わらせた。

一人になって、私は宝箱を開けた。

中に入っていたのは、大量の宝石類に、歴史書。

私は、それを歴史書だけを抜き出し、みんなで宝石を分配することにした。

…あのティーチのことだ、何かが起こるかもしれない、気を付けよう。

私は、エースが自分の力で敵対していた海賊団を倒し、傘下に引き入れ、他にもいろいろとやっていくうちに、エースは二番隊の隊長に選ばれた。

「…なんで、トリアンはやらねぇんだ？お前の方がいいだろ。」

エースは私に言ってきた。

「強いし、おれよりも航海のことや、嵐の対策も知っている。それに、人を引き付ける力ならお前の方があるだろ。なのに、なんで？」

エースの問いかけに私は笑った。

「…エースのことがみんな好きだからだろ。」

彼は一本取られたように悔しそうにし、一つ息をついた。

「…じゃあおれの部隊に入ってくれよ。お前と一緒なら、おれどこまでも行けそうだ。」

「それは、エースの思い違いだ…私はもう降りたんだ、表舞台から。」

私はそう言って、笑った。