弓織る彼女〈ワンピース〉 (ページ24)

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２３話ページ24

エースは私の覇気の特訓を受けている中、私も覇気の修練をしていた。

覇気の中でも、私の見聞色は元から秀でている。ゆえに、そこを伸ばすために、見聞色を使って未来を何度も見ているのだ。

まぁ、ほとんど海しかないが。

「…！」

私は瞼を開けた。

嫌な景色が見えたのだ。

「…？トリアンどうした？」

エースが問いかける。

「……下から、何かがくる。」

私がそうつぶやくと、突然船体が大きく揺れた。

津波が来たわけでも、嵐が来たわけでもない。だが、その大きな揺れがこの船の近くで起こり、エースは甲板にしがみついた。

「ああ、海王類か。」

私は巨大な瞳と、口を見てつぶやいた。

海王類の姿は、長い首に、キリンのような頭をし、パンダのような模様をしている。

「「海王類だあああああああ！！！」」

みんなが一様に叫んで言うので、私は耳を抑えた。

だが、海王類は決して私たちに何かをするわけではない。

ただ、その海王類は私に何か熱のこもった視線で見つめてきた。

「なんだ？」

海王類は長い首を使って、大きな何かを取り出した。

それは、海底にあった古い宝箱。

「！…それ、どこでみつけたんだ？」

私は海王類に渡される。両腕で持つには忍びなく、弦で重量を補助する。

彼はすぐに海底に沈んでいった。

「…なんだったんだ？」

私は首を傾げた。みんなも同じ顔をして首を傾げた。