弓織る彼女〈ワンピース〉 (ページ21)

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２０話ページ21

「トリアン言った通りだろう…おれの娘になると。」

白ひげはそう言って、私を見つめる。

「…あなたは嫌いだな。」

「なんだ、嫌いか？」

「私はこの光景を見てきましたよ…もう三年前から。あなたとこうして話すことも、エースがこの船に乗ることも…。でも一番嫌だって思うのは、あなたに船長を取られたのが一番悔しい。だから嫌いだ。」

私はむすっとした顔で見つめ返す。

白ひげは笑って私の頭を撫でた。

「お前は子供だな。」

「子供で結構…私はまだ十八歳になったばかりの女だ。」

もう一口、酒を口にした。

「トリアンは、この先どうしたい？」

「どうとは？」

「おめぇの実力なら、空いている二番隊隊長を薦めることもできる。それに、マルコも推薦していた。おめぇ次第で、動けれるのは目に見えている。どうだ？」

彼に聞かれ、私は首を横に振った。

「…いいや、私はもうあんたの娘だ。戦闘には出ない。だから、キッチンでも、医療の現場でも、どこでも働くよ。何なら、ナースたちの護衛もいいさ。オヤジ。」

私は彼の杯に酒を注ぎ、自分の杯に酒を注いで、くぃっと酒を飲んだ。

喉に入り込むきつい味が、また気持ちの良いうまさを生む。

そして、オヤジもまた、酒を飲んだ。