弓織る彼女〈ワンピース〉 (ページ20)

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１９話ページ20

エースは苦渋の表情を浮かべる。

デュースたちが困った顔をする。

「…でも、それほどほれ込んだのなら、ちゃんと言ってほしいな。」

「…ああ。なるほどな、確かにそうだ。エース、ちゃんと言えよ。」

私の一言で、みんなが納得の顔を浮かべ、エースだけはてなの文字を浮かべる。

「へ？？」

「だから、ちゃんと言えって。おれらの防衛隊長が言っているんだぜ？」

「そうだ！しっかり言え！！おれらをなんだと思っている！！」

「エース船長！おれらは船員でしょうが！ちゃんと言ってくれないとわかりませんよ！！」

下っ端のやつが言い出し、彼は涙を乾かすことなく、頭をもう一度打ち付けて言う。

「みんな…おれと来てくれるか！！？」

エースの言葉が聞こえて、私たちは笑った。

「「もちろん！！」」

ただ一言、そう言ってみんながエースのところへ行った。

彼が大泣きで、誰かがあやさないとかわいそうに見えてきたからだ。

ただ、私とデュースはエースのところに行っていない。

「あそこ、すげぇ混雑しているな。」

「しょうがないさ…エースはみんな大好きだから。」

「その逆も然りって、ところか？」

「もちろん。」

私たちがそう言いあっていると、元スペード海賊団の船員がやってきて、私たちに助けを求める。

エースが腰を抜かして、動けないのだと。おかしな話だと、みんなで笑ったものだ。