BigHitのつれないあの子、 (ページ7)

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マネヒョンが話しかけても返事が返ってこず、ユンギはただずっと椅子に座って難しい顔をしていた。

なんでこんなに不機嫌なんだ…。

NJ「ユンギヒョン、何かあったんですか？」

YG「……いや、ちょっと考え事を、」

え、不機嫌なんじゃないの？

YG「この曲作ってくれた人、リード糞雑なのに、それでも耳に残る声をしている。で、この感じどっかで…と思ってたんだけど、」

ユンギがそこまで執着するのも珍しいけど。

ユンギはやっと腰を上げ、マネヒョンのもとに向かった。

YG「マネヒョン、"X"って知ってますか？」

「知ってる、けど。」

YG「これ、"X"の曲ですよね?」

ユンギのその言葉にメンバー全員が固まった。

JM「え、？ㅎㅎ」

マンネラインはマネヒョンに質問攻め、ホソクは"X"の曲を聴き始める。

"X"の声に何処か似てるようにも感じるけど、でも"X"は声のバラエティーが豊富だから断言しにくい。

「…はぁ、今までよく隠し通せたのは流石、"X"ってところだよ。褒めてやりたいくらい。」

NJ「じゃあ、Xなんですか…？」

「そう。Xって名前で仕事を引き受けてくれてるんだ。TXTの曲もね。」

まさかこんなに近くにXがいたなんて思わなかった。

JK「で、マネヒョンはXに会ったことあるんですか！？」

「まさか。いつも曲のデータはパンPDからもらうんだ。Xは人の前には姿を現さないからね。」

TH「会いたいって僕らが言っても会えないですか？」

「無理だよ。何よりXは忙しい人だし。」

僕達を見に来ないのは、Xが作った曲だったからなんだ。

JM「でも何か知ってるんですよね？Xの情報。」

「腰が抜けるほど恐ろしいってことは知ってるㅎㅎ」

腰が抜けるほど！？

JN「それは、どういう恐ろしいですか？」

「一度、Xのお蔵入りになったラップを聴いたことがあるんだ。スラングがすごいよㅎㅎ」
「Agust Dなんてかわいいもんだと思ったよㅎㅎ」

これを聞いた瞬間、僕の中でXが何よりもかっこいい存在に位置づけられた。

彼の曲はいつも、荒々しくかつ、ストレートで恥を持たず、中毒性のあるそのメロディと過激な歌詞で僕らを虜にするんだ。