俺たちの秘蜜

日記3日目 ページ4

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私は人並みに幸せは感じていた






お母さんに弟





あとお父さんって言いたいところだけど事故で他界して私の幼い頃に亡くなった




もちろん悲しかったけど




優しいお母さんに


いつでも側にいてくれる弟のグクがいたから
平気だった






「ぬなぁ、きょうなにしてあそぶー？」





グクがくりくりの目を大きく開けてにっこりと笑う





グクの笑顔が好きだった



クサイけど太陽みたいだなんてありがちな表現

キラキラと周りを華やかにさせる笑顔






そんなグクの笑顔をぽっかりと抜け落ちたみたいに思い出せない時期がある








あの頃は笑顔どころか顔を思い出すのも危うかった



これは少し大げさな言い方だけど






顔を合わせれば出来た弟と不出来な自分を比較して劣等感を感じて






何よりグクの方が私を嫌いだったからわざわざ顔を合わせる必要もない





グクを見れば思い出すあの日


会話どころか目も合わせなくなった原因の日




思い出せば心が痛むのに


グクの顔を見て自分から傷つきにいくのもおかしな話でしょ？









"触んな！！！お前なんて嫌いなんだよ"









グクの怒号の声と



パンッと乾いた音






ジンジンと痛む頬に



圧迫されているかのように苦しい心臓







顔を見ればいつだってあの胸の痛みを鮮明すぎるほど思い出せる





だから嫌いだった








弟のことが嫌いだと暗示をかけて



心を平衡に保っていたあの頃


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