俺たちの秘蜜

？？？ ページ1

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「うぅ、寒っ…」








隣で寝ている人を起こさないようそっと起き上がり

少しめくれてしまった布団をまたその肩にかける








まだ朝とは言えないほど暗い寒々しい外の風景に


窓を開けると







その空いた隙間から吹き込んだ冷たい風が私の体を

撫で髪を乱し





あまりのその寒さに乾燥した肌をこすり合せる








音を立てないよう部屋を出て自室に向かい









物で溢れ乱雑になっている引き出しの中の

一冊のノートを取り





ペンを握った





家計簿でもなく


スケジュール帳でもない




こんな歳になってから若かったあの頃の

何年か前の日記を書いている





寝起きだから手に力が入らないし

思い出すことへの拒否からペンが握れない





心の中で自分を叱咤し


再度ペンを強く握りしめた



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