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『…なにそれ笑』
「あ、やっと笑った…」
『え?』
真司郎の呟きに目を瞬かせると、真司郎は目尻を下げでニコッと笑った。
「だって、Aと再会してからAが笑ってるの初めて見たもん」
『そう…かな……』
「そうやで?A、ずっと笑ってくれへんかったからな笑」
『それは……、真司郎が怖かったから』
“今なら言える”
なぜかそんな言葉が頭をよぎって、私は思い切って本音を口にした。
「え?そうなん?」
『うん………て、もしかして自覚なかったの!?』
真司郎、私にわざと意地悪してるんじゃ……
「え、自覚もなにも、俺のこと怖かったん!?うわ、まじか。それはごめんなぁ…。会うの久しぶりすぎてあんま素直になられへんかったけど、怖いまでいっとったかぁ……。やっぱ俺、強引すぎたよな…」
真司郎は本気で落ち込んでいるようで、シュンとしてしまった。
子犬だったら耳も尻尾も垂れている感じ。
『ご、ごめんね。そういう意味じゃなくて…』
「ええよええよ。これからは優しくするな」
『真司郎は元から優しいんだけどね笑』
「え、俺って怖いのに優しいん?笑」
『そうだね、優しくて怖い真司郎。笑 でもね、今は怖くないよ!』
「そっか。よかったわ」
優しく目を細めた真司郎に、あの日のように胸が高鳴った気がした。
これがなんの気持ちかはよくわからないけれど、私の中で真司郎に対する気持ちが大きく変わったのは確かだった。
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なっちゃん - おなじなっちゃんどうしがんばりましょう。これからもおうえんしてます。 (2016年9月9日 19時) (レス) id: 27bcb3a5e1 (このIDを非表示/違反報告)
なーちゃん(プロフ) - 更新頑張ってください!個人的に與オチが良いです! (2016年6月25日 22時) (レス) id: 449a7d9022 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 直也くんとくっつけて欲しいです。お願いいたします。 (2016年4月14日 20時) (レス) id: 60b38fad86 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - 未歩さん» ありがとうございます!そうですね!待っていてください(*´`)更新がんばります!! (2016年3月27日 16時) (レス) id: cf0de2de18 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - たかうの大好きっ子さん» ありがとうございます!この前もコメントしてくれていましたよね(*´`)更新がんばります!! (2016年3月27日 16時) (レス) id: cf0de2de18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なっちゃん | 作成日時:2015年12月29日 12時