＊36 ページ38
.
｢A……？｣
みんなと倉庫に向かっていると、後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。
いや、“聞きたくない”声が。
.
.
.
『お…とうさん……』
後ろをゆっくりと振り返ると、そこにはお父さんと、その隣には化粧が濃い女の人がいた。
最悪だ………
ほんとに、どうしよう……
.
私が固まっていると、私の様子に気づいた5人も足を止めた。
そして、私の方に戻ってくる。
｢A。あの人、誰？｣
未だ動けずにいる私に、宇野ちゃんがこそっと尋ねた。
『お父さん…だよ……』
｢え、Aの！？すごい若いじゃん！お兄ちゃんか彼氏さんかと思ったよ！｣
『あ、あは……』
｢こんにちは！私、Aと仲良く──｣
｢こんなところでなにしてるんだ？｣
宇野ちゃんが自己紹介をしようとしたのをあっさりと遮って、お父さんが話し始めた。
その声は家にいる時よりも冷たくて、低くて、自然と身体が震えてきた。
嫌…だ………
また殴られる……
家に帰りたくない………
怖い………
.
｢A？だ、大丈夫？｣
『ご、ごめん。なんでもないよ』
心配そうな顔をする宇野ちゃんやみんなにも、曖昧に笑うことしかできない。
いや、笑えてるのかすらわからない。
いつものように“ゴマカセナイ”
｢ちょっと来なさい｣
『……はい』
お父さんに、みんなからは見えないところに連れていかれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 348人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なっちゃん - おなじなっちゃんどうしがんばりましょう。これからもおうえんしてます。 (2016年9月9日 19時) (
レス) id: 27bcb3a5e1 (このIDを非表示/違反報告)
なーちゃん(プロフ) - 更新頑張ってください！個人的に與オチが良いです！ (2016年6月25日 22時) (レス) id: 449a7d9022 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 直也くんとくっつけて欲しいです。お願いいたします。 (2016年4月14日 20時) (レス) id: 60b38fad86 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - 未歩さん» ありがとうございます！そうですね！待っていてください(*´`)更新がんばります！！ (2016年3月27日 16時) (レス) id: cf0de2de18 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - たかうの大好きっ子さん» ありがとうございます！この前もコメントしてくれていましたよね(*´`)更新がんばります！！ (2016年3月27日 16時) (レス) id: cf0de2de18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なっちゃん | 作成日時：2015年12月29日 12時
