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「…」


なんか、やな感じだ


やな奴みたいに立ち去っちゃったかな




鶴「なに泣いてんの」



「汐恩!…なに?笑 泣いてないって笑」



鶴「もうすぐ泣くやろ」



「えっ?」



汐恩と、目が合って、頬がなんかこそばゆくて




「嘘…なんで…」





鶴「…」





鶴「お前、何回男に泣かせられんねん」ギュッ





鶴「俺なら泣かせんよ。」







鶴「何回言わせんねん」







「…」




いつもこう。



私は汐恩に頼りっぱなしだ。



甘えっぱなしだ。



この肩に寄りかかりたくなる。




汐恩の匂い。いつもの香り。



落ち着く匂い。




鶴「…帰ろ?」





鶴「今日、家おいで。」






差し出された手はつないだら…






もう戻れない。






いや、戻るも何も





もう、とっくの前に終わってたか。



「…」ギュッ





「帰る。」






鶴「おっ、今日はやけに素直」




「うっさい!…そんなん言うなら…」




グイッ



鶴「離さへんで?やっと2人っきりや。」ニコッ





鶴「今は誰もいない。これからも。」







ほら。






また、見た。






私が、奨くんが、優がいた教室の窓





私の事抱きしめた時も、見てた。







汐恩








なに隠してるの?







…なんで、そんなに嬉しそうなの?









私が泣いた時から。

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作者名:かきのたね。 | 作成日時:2020年4月5日 1時

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