木槿のふたり (ページ5)

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夜景とコンビニおにぎりページ5

「この家でコンビニおにぎりって…」
「全然合ってない…」
「あ～でも美味しい、食べたかったの！コンビニのおにぎり！」

その後菜々と先輩は、「疲れてるだろうから」って帰っていった。

「本当に全部用意してくれてる…」

私愛用のシャンプーやリンス、化粧落としに至るまで洗面所に置いてあった。

そういえば、前にウィルがしきりに私のシャンプーの種類聞いてきたことあったな…
私の化粧落としをまじまじと見てたから、「恋人にでも買いたいのかな？」って教えてあげたこともあったし。

ウィルに電話しようと思ったけれど、アメリカは今夜中の3時だから、「ウィル、ありがとね」って一言メッセージを送っておいた。

リビングに戻って、ソファーに座る。
ひとりになってみると、とうとう新しい生活が始まったんだなと実感する。
TOXを辞めて、日本に帰ると決めた時、かなりの決意をしてきた。

心配し、引き留めてくれた人もいた。
それでも、最後にはみんな次のステップだと応援してくれた。

絶対に後悔しないように、頑張ろう。
彼らに恥じない仕事をしよう。

コンビニのおにぎりと、窓の外のキラキラした景色をみながら、改めて心に誓った。