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「なんでこんなことに……」
「まぁまぁ、いいじゃん。ね？」
俺たちは今、黒スーツたちを尾行して
立ち入り禁止のフロアにいる。
マルは、やめとけって行くのを嫌がったんだけど無理やり連れてきた。
「俺ら…見つかったらただじゃ済まんで？ まだ間に合う、戻ろ。」
「嫌だ。戻んない。 …マルは戻っても良いけど。 俺はこのままつける。」
「っはー…もう！ しゃーないやつや…」
結局こうして、マルは一緒に来てくれる。
そういうヤツだってことも知ってた。
いつも5〜6人で固まって行動している黒スーツたち。
あの人たちの仕事がなんなのか、そもそも誰に雇われているのか、
どうして、櫻井さんを『監視』…、しているのか。
「なぁ相葉…」
「うん？」
バレないように、声を潜めて会話する。
「普通に考えて、俺ら絶対バレとるやろ。」
「え。なんで？」
「あのなぁ…あんな奴らが俺らみたいな所轄刑事に尾行されて、気づかんわけないやろ？
もしホントに気づいとらんかったら…櫻井さんの側についとってもなんの意味もないやん。」
「…………」
確かに、そうだと思った。
「…帰る？」
「おっそいわアホ！」
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作者名：青井玲
| 作成日時：2014年3月25日 23時
