凛と、また、凛々と【S×Ｎ】 3 (ページ1)

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「…なんでしょう、総監。」

せっかく、カズと一緒に朝を迎えて温かい気分だったのに。

出勤するなり総監に呼ばれた。

「…最近、うちの管轄下にある刑務官と噂になっているようだな？」

「はい？」

「二宮、和也。どういう関係だ？」

「………」

くそ。面倒なところまで噂ってのは流れるものだな。

「聞けば、君は二宮刑務官から缶コーヒーを受け取っているとか。
随分と…仲が良いんだな。」

「……彼とは面識がありまして。」

「どこで。」

「………あなたになんの関係が？プライベートのことまであなたに話す必要は無いかと。」

「…君は私のものだ。」

顔を歪めながら、総監が言う。

「私は誰のものでもありませんよ？
ただ…前にも言いましたけど…私に触れて良いのはあなたではない。」

「……………二宮和也か。」

相変わらず顔は歪めたまま、低い声でそう言う総監を鼻で笑う。

「ふっ…」

「認めるんだな？」

声に込められたイライラが伝わってくる。

「…さあ？(笑)
あぁ、でも…少なくとも彼は、あなたよりずっと良い男ですよ。

ねぇ総監？二宮和也に何かしたら…私はあなたを全力で潰しますから。
間違っても、その醜い嫉妬心を彼にぶつけるのだけはおやめくださいね？」

今までに見たことがないくらい醜く顔を歪めた総監を背に、無駄に広いその部屋を出た。