夢を元にした日本人がホグワーツで愉快に過ごす話～賢者の石篇～ (ページ7)

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授業じゃ授業じゃ-3（予習復習とタイムスリップ）ページ7

夜。
予習復習を大切にする彼女は、ノートを開く。最初の頃は眠くてできなかった分、今日までの授業を全部復習し、次の日の予習もするつもりである。

「トコハは勉強熱心なのね」

感心した様子のハーマイオニーにそうでもないよと笑い返すと、気合を入れる。

「せめて発音に関係無い座学は、全部がんばらないと、だな」

早速勉強を始めると、中には眠気に負けて働かない頭で文字を写しただけの授業もあり、結構苦戦した。
しかし天文学は、天体大好きの彼女にとって、非常に面白い。時間を見つけて全学年分予習しよう、とAは静かに心に決めた。

で、魔法史の復習に入った途端、Aの頭はフリーズした。この授業、先述の「眠気に負けた授業」で、中身は全く理解していなかったのだけど、これは。

「教科書に1990年代までしか載ってない…」

てか「1991年現在」と書いてある。

「(今1991年なの！？)」

2000年代の世界で小学生をしていたAにとってはまさに青天の霹靂。どうして気付けなかったのか。

「(タイムスリップしてるうひょー)」

頭痛と眩暈に襲われつつ、彼女は致し方なく復習、続いて翌日の予習を行った。

「あー疲れたー」

全部終わってベッドに入るとすでに日付が変わっている。ハーマイオニーはとっくに寝ていた。
そっと携帯を取り出すと、あら不思議、年月日の部分に限り文字化け中。

「ホラー映画みたい」

一先ずメールが送受信可能なのを確認し、一安心。親との連絡は取れる。

「来た以上は仕方ない。寝よう」

切り替えの早い彼女は、勉強疲れでいつにも増して早く眠りに落ちた。