たったこれだけのこと。 ページ33
あと2時間も居られないはずのわたしとドンへ…。
「………」
DH「…嫌…?^^」
「…^^」
シャワーをして、それぞれに準備をする。
わたしよりも先に準備を終えてるドンへ。
DH「Aは荷物もういい?」
髪をセットしてるわたしに鏡越しに聞く。
「ぅん、ごめん、あとちょっと(汗)」
DH「^^ぃゃ、もういいんならこれ持って先に
車まわして来るけど」
「…ぁ、うん。」
DH「大丈夫?」
どのみち、
この部屋を一緒に出て車まで2人で歩くことは
出来ない。
「ん^^ごめん、すぐ行く^^」
DH「大丈夫^^」
背後から、わたしのこめかみにキスをして、
振り向いたわたしの唇にもキスをして、
自分の荷物とわたしの荷物を手に、部屋を出た。
「……(泣)」
まだ…。
まだ別れのシーンじゃないけど、
車でまた会えるけど、離れることに過敏に反応
したわたしはあっさり部屋を出たドンへに寂しくなってまた泣いてる…。
一人になると気が緩む…。
鏡に映るベッドに、
昨日のわたしとドンへの戯れのあと…。
このまま…
もう会わないで逃げちゃおうか…(泣)
一頻り泣いて、涙が乾くのを待つ。
目が赤みが引かない…。
〜♪
『着信 ドンへ』
「ぅん…ごめん、もう行く…」
ドンへが話すより先に言った。
DH「…大丈夫?」
「ん^^大丈夫^^」
電話を切ってまた泣いて…
そんな自分に焦ってる…(泣)
「はぁっ…」
さっきしたばっかりのメイクがもう…
涙で滲む。
ドンへを待たせてるって思いながらも、
動きがリズムに乗らない…。
やっと乾いた目元にアイラインを引こうとしたら、
鏡にまた…ドンへが映った。
「…っ(汗)」
慌てて振り返ったら、
DH「…^^」
全部お見通し…みたいな顔で、
優しく笑った。
「…(泣)」
今日はもう、何をしても駄目だ…(泣)
平気でいられるはずがない…。
DH「…ごめん…^^」
って言いながら、わたしに近づいて
わたしの涙を拭う。
「…ごめん…(泣)遅くなっちゃった…(泣)」
DH「…出来た…?^^」
「…ぅん…(泣)」
DH「じゃぁ…行く…?^^」
「…ぅん…(泣)」
立ち上がったついでに抱き着いたら
ドンへはすぐに力一杯わたしをぎゅぅって
抱き締めた…。
しばらくそのままでいた後、
一緒に部屋を出て、
一緒にエレベーターに乗る。
チェクアウトを済ませて、
一緒に車まで歩く…。
たったこれだけのことが、
普通に出来ないわたしたち…。
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ちぃ〜(プロフ) - お疲れ様でした。素敵作品ありがとうございます。只今号泣中です。そーなりますよね?お別れだって分かってました。きっとたぶん…でもどこで期待してました。そんなどんへもありなんじゃないか?って。でもこれが正解ですよね。本当大好きな作品でした。 (2015年12月31日 1時) (レス) id: 4f3e1bdd17 (このIDを非表示/違反報告)
ayaxxx(プロフ) - 行き着くところはお別れなんですね… 切なすぎます。。。 (2015年12月31日 0時) (レス) id: bd161c5e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - やっぱり最後はお別れなんですね…。そうだろうとは思ってたけど心のどこかで、もしかしたら…!って…。最初から最後まですごくすごく切なくて読むたびに泣いてました。また読みたいです^^ (2015年12月30日 23時) (レス) id: 5251c9ec78 (このIDを非表示/違反報告)
ひょっくん(プロフ) - はぁぁぁ…。切ない切ない、身が張り裂けそうな決断。でもでもきっとこれが正解なんだって言い聞かせて…。私ってばなんていい女(T^T) 来年も梨子ペンは更新楽しみまってるよ♪良いお正月を過ごしてね^^* (2015年12月30日 22時) (レス) id: 7a87b674e7 (このIDを非表示/違反報告)
あゆいな(プロフ) - え…(泣)梨子ちゃん…切なすぎる。 (2015年12月30日 21時) (レス) id: f044a5867f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨子 | 作成日時:2015年8月30日 19時