長い長い夜…。 ページ23
「………」
DH「……＾＾」
キスをした後、ドンへは優しく笑った。
「…＾＾」
それに応えるように、わたしも笑ったら
DH「会いたかった…」
って言って今度は額にキス…。
ドンへにそう言われることも、もうこれで
最後だって思ったら今すぐにでも泣けそうで、
ここから逃げ出したくなる…。
今夜泊まるホテルは、その昔のわたしとドンへ
が泊まる予定だったホテル…。
ホテルの入り口で降ろされたわたしが
チェックインを済ませて部屋へ…。
駐車場に車を停めて、わたしより少し遅れて
ドンへも部屋へ…。
荷物もソファに置いたまま、
窓の景色をぼんやり見てるわたしに、
背後から近づくドンへが映る…。
DH「…どぉ？＾＾」
腰に腕を回して抱き締め、わたしの肩に
顔を埋める…。
「…＾＾」
ほんの少し振り向いただけで掬われて
重なる唇。
今日と、明日…。
この唇と、この体温を、
夜から朝まで…。朝から夜まで独り占め…。
シャツを着る愛しい背中を見送らなくていい…。
今日と、明日だけは…。
DH「…シャワーする…？」
「…っ」
ドンへが耳元でボソボソ話すから、
背中がゾビっとして、思わず肩がすくんだ…。
DH「…ん…？」
ってわたしに聞いた時にはもう、
背中のホックが外れてた…。
大きなバスタブに2人重なって浸かる…。
DH「…疲れた？」
「なんで？」
DH「なんか…ぼーっとしてるから…」
「…＾＾。移動がね…＾＾」
DH「大丈夫…？」
「ん。全然大丈夫＾＾」
心配そうに覗き込むドンへの顔。
その唇にキスで応える。
キスに溺れて逆上せる前に、
わたしとドンへはベッドへ移動した…。
髪も乾かさないで…。
さっき羽織ったバスローブも、すぐに肌蹴る…。
まだ熱の籠る身体を愛し合う…。
いつもより、もっともっと丁寧に…。
もっと、もっと、いやらしく…。
「っ…ん…」
身体中を、ドンへが舌でなぞる…。
なぞりながら、自由な手でわたしを弄ぶ。
「ぁっ…」
止めようしても止まらないドンへの手に、
ドンへの舌に、夜がまだまだ長いことを思い知らされる…。
わたしが一人、何度身体を震わせても止めない…。
甘い甘いはずの声が、
一瞬、悲鳴にも似たような声を漏らす…。
ドンへの肩を掴んで、
「もうやめて…」って何度訴えても
キスでそれを誤魔化す…。
愛しても、愛しても愛し足りないのは、
わたしとドンへの間に、
「永遠」なんて来ない事を知っているから…。
それが歯痒くて、もどかしくて、苦しいから…。
ラッキーアイテム
デニムタイトスカート
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ちぃ〜(プロフ) - お疲れ様でした。素敵作品ありがとうございます。只今号泣中です。そーなりますよね？お別れだって分かってました。きっとたぶん…でもどこで期待してました。そんなどんへもありなんじゃないか？って。でもこれが正解ですよね。本当大好きな作品でした。 (2015年12月31日 1時) (
レス) id: 4f3e1bdd17 (このIDを非表示/違反報告)
ayaxxx(プロフ) - 行き着くところはお別れなんですね… 切なすぎます。。。 (2015年12月31日 0時) (レス) id: bd161c5e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - やっぱり最後はお別れなんですね…。そうだろうとは思ってたけど心のどこかで、もしかしたら…!って…。最初から最後まですごくすごく切なくて読むたびに泣いてました。また読みたいです^^ (2015年12月30日 23時) (レス) id: 5251c9ec78 (このIDを非表示/違反報告)
ひょっくん(プロフ) - はぁぁぁ…。切ない切ない、身が張り裂けそうな決断。でもでもきっとこれが正解なんだって言い聞かせて…。私ってばなんていい女(T^T) 来年も梨子ペンは更新楽しみまってるよ♪良いお正月を過ごしてね^^* (2015年12月30日 22時) (レス) id: 7a87b674e7 (このIDを非表示/違反報告)
あゆいな(プロフ) - え…(泣)梨子ちゃん…切なすぎる。 (2015年12月30日 21時) (レス) id: f044a5867f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨子
| 作成日時：2015年8月30日 19時
