やめにしたい。 ページ8
薄暗い個室のお店。
DH「ぉ、お疲れ^^」
「^^」
いつも、先に待ってるドンへ。
ソファに座ったらすぐに「何飲む?^^」
って聞いてくれる。
2回目に来た時に、
「こんなとこに2人でいるの怪しくない?(汗)」って聞いたら、
「別に怪しいことなんてないじゃん^^」ってサラッと言った。
確かにそうだけど。
わたしの中の怪しい気持ちは、
誰にも見えないけど…。
今日もいつも通り。
DH「今日忙しかった?^^」
「ぅーん…まぁまぁかなぁ?」
DH「疲れた?^^」
「うん…まぁ…(笑)」
DH「^^(笑)」
言わなきゃ言わなきゃって内心焦るのに、
全然切り出せない…。
それで結局お店を出る時間が来る…。
車に乗ってもそれは変わらなくて、
気が付いたら家の前…。
「ありがとう。」
DH「^^(笑)こちらこそ…いつもありがとう^^(笑)」
暗い車内…。
「………」
DH「…??^^」
降りないわたしを不思議そうに見てるドンへ。
「………」
DH「…どうした…?(笑)」
「…ぁの…。」
DH「…ぅん…?」
ライトを消してサイドブレーキを引いた。
「どう説明したらいいかわからないけど…」
DH「ぅん…?^^」
「もう、こうやって会うのを…やめにしたい……」
DH「………」
ドンへの顔を見ないで自分の膝を見る。
「そして…お店に来るのも……もう……」
DH「………」
「………」
DH「…迷惑…?」
トーンの低い声…。
「…迷惑…とは違う…けど…」
DH「………」
暗闇の中、チラッとドンへの顔を見たら、
ドンへはぼんやり前を見つめてた。
「…正直…やっぱりなんか…変…ってゆーか、
駄目だよなぁー…って思って……」
ドンへがそのわたしの視線に気付く前に
わたしはまた自分の膝に視線を戻す。
「その…ドンへの言う通り、別に何か怪しいことしてる訳ではないけど…でも…わたしたちただの友達…とも違うし……」
DH「……ぅん。」
小さく掠れた返事に思わずドンへを見たら、
ドンへも俯いてた…。
「うん…。迷惑とか…全然そんなんじゃない…」
DH「…^^」
俯いたまま、緩んだ口でひとり「うんうん」って
うなづいてる…。
DH「…ごめん…^^」
って言ってこっちを向いたドンへに…、
殺さなきゃいけない心がギュってした…。
言ってはいけない気持ちを、
自分の心の中でだけ正直に打ち明けるなら…。
『わたしは全然会いたい。』
DH「…オレが…結婚してなかったら…また会ってくれた…?」
に、心が揺れた。
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ちぃ〜(プロフ) - お疲れ様でした。素敵作品ありがとうございます。只今号泣中です。そーなりますよね?お別れだって分かってました。きっとたぶん…でもどこで期待してました。そんなどんへもありなんじゃないか?って。でもこれが正解ですよね。本当大好きな作品でした。 (2015年12月31日 1時) (レス) id: 4f3e1bdd17 (このIDを非表示/違反報告)
ayaxxx(プロフ) - 行き着くところはお別れなんですね… 切なすぎます。。。 (2015年12月31日 0時) (レス) id: bd161c5e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - やっぱり最後はお別れなんですね…。そうだろうとは思ってたけど心のどこかで、もしかしたら…!って…。最初から最後まですごくすごく切なくて読むたびに泣いてました。また読みたいです^^ (2015年12月30日 23時) (レス) id: 5251c9ec78 (このIDを非表示/違反報告)
ひょっくん(プロフ) - はぁぁぁ…。切ない切ない、身が張り裂けそうな決断。でもでもきっとこれが正解なんだって言い聞かせて…。私ってばなんていい女(T^T) 来年も梨子ペンは更新楽しみまってるよ♪良いお正月を過ごしてね^^* (2015年12月30日 22時) (レス) id: 7a87b674e7 (このIDを非表示/違反報告)
あゆいな(プロフ) - え…(泣)梨子ちゃん…切なすぎる。 (2015年12月30日 21時) (レス) id: f044a5867f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨子 | 作成日時:2015年8月30日 19時