ドンへもわからない。 ページ6
車から降りてわたしを呼んだドンへ。
「……。」
DH「……ごめん。」
「……。」
ゆっくりドンへに近づく。
DH「…帰るんだったら……送るよ…」
「……。」
不思議ことはそのままで、
特に抵抗もしないでわたしは助手席に座ってた。
この後、友達とごはんの約束があったわたしは
そのまま待ち合わせ場所まで送ってもらうことにした。
当然車の中の空気はちょっと重い。
「ねぇ。」
DH「ん?」
「なんで来るの??」
DH「……??(笑)」
「…なんでお店に来るの。」
DH「なんでって…花を買いに…^^(笑)」
「知ってる。それは。」
DH「………」
困りながらちょっと笑ってる横顔を見て、
ほんの一瞬で昔に戻ったみたいな錯覚に陥った…。
DH「…オレも…わからない……。」
「………」
この前、初めてお店で見た時の、
もう知らない人になってたと思ったドンへは…。
ドンへはやっぱり、ドンへだった…。
DH「……??」
何も言わないわたしの顔を心配そうに見る。
「…家近いの?」
目が合って、
ちょっと焦って咄嗟に出た。
DH「…まぁまぁ…(笑)。」
「…あんまり近くないんだ…」
DH「?!(笑)なんで?!(笑)」
「…ぇ…」
DH「…さすが!!(笑)」
感動的に興奮してるけど…
「………」
わかりやすいだけだよ…昔から…。
「…いつもお花は、奥さんに??」
笑ったままの口元が、そのまま固まった。
DH「………」
「…ごめん(笑)」
DH「……ぃゃ…^^」
「だって……結婚…」
DH「……^^」
「………」
会いたいなぁー…って思ったことが
何度もあったけど……。
でも……それは……。
DH「…Aは…?」
思ってるだけが丁度良いのかもしれない…。
「べつに。してない。」
べつに。の意味はよくわからないけど、
首を振りながら答えた。
DH「…ん…^^」
「誰か…良い人いたら紹介して^^」
そんなこと、本当はこれっぽっちも
思ってないけど…。
「ぁ、ここで大丈夫^^」
DH「ぇ?」
「すぐ…お店そこだから^^」
DH「……。」
ドンへが車を停めた。
「ありがとうね^^」
シートベルトを外して、そそくさと降りようとしたら手首をギュっと掴まれた。
「…っ(汗)」
びっくりして体がビクってした。
DH「車…」
ミラーで後ろを確認してる。
DH「いーよ^^」
すぐ横を通過した車。
「ごめん。ありがとう^^」
DH「^^」
ニコって笑ったドンへをパッと見て、
車から降りてドアを閉めた。
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ちぃ〜(プロフ) - お疲れ様でした。素敵作品ありがとうございます。只今号泣中です。そーなりますよね?お別れだって分かってました。きっとたぶん…でもどこで期待してました。そんなどんへもありなんじゃないか?って。でもこれが正解ですよね。本当大好きな作品でした。 (2015年12月31日 1時) (レス) id: 4f3e1bdd17 (このIDを非表示/違反報告)
ayaxxx(プロフ) - 行き着くところはお別れなんですね… 切なすぎます。。。 (2015年12月31日 0時) (レス) id: bd161c5e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - やっぱり最後はお別れなんですね…。そうだろうとは思ってたけど心のどこかで、もしかしたら…!って…。最初から最後まですごくすごく切なくて読むたびに泣いてました。また読みたいです^^ (2015年12月30日 23時) (レス) id: 5251c9ec78 (このIDを非表示/違反報告)
ひょっくん(プロフ) - はぁぁぁ…。切ない切ない、身が張り裂けそうな決断。でもでもきっとこれが正解なんだって言い聞かせて…。私ってばなんていい女(T^T) 来年も梨子ペンは更新楽しみまってるよ♪良いお正月を過ごしてね^^* (2015年12月30日 22時) (レス) id: 7a87b674e7 (このIDを非表示/違反報告)
あゆいな(プロフ) - え…(泣)梨子ちゃん…切なすぎる。 (2015年12月30日 21時) (レス) id: f044a5867f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨子 | 作成日時:2015年8月30日 19時