永遠。 ページ37
「………(泣)」
DH「…昨日とか…今日みたいに、夜一緒に寝て、
朝Aに「ドンへ！起きて！」って怒られながら起こされて……」
「………(泣)」
DH「…そうやってずっと…ずっとAと一緒に居たかった…＾＾」
「……＾＾(泣)」
今だけは…二人だけの世界だと思った…。
ドンへの向こう側も何にも無く、
ただ…わたしとドンへだけの瞬間だと思った…。
それで、その答えにすごくお腹が一杯になったみたいに自分が満たされたのが分かった。
それがどんなに意味のない会話でも、
叶わなくても…。
「…＾＾」
DH「……＾＾」
多分、今のわたしとドンへはとても寂しい顔で
微笑み合うけど、でも…大丈夫…。
「……行く。」
DH「………」
そう言ってドンへの手をそーっとドンへに返した
わたしに驚いてる。
「…もう行く。」
DH「………」
返した手は、もう一度とても遠慮しながら
わたしの手にそっと触れた。
「またね」って此の期に及んでも口から
溢れそうになったのを慌てて飲み込んだ。
行き先は同じでも、もう別々。
DH「…A…」
「…？？」
DH「…ありがとう…」
俯いたままドンへが言った。
「………」
DH「……ごめん……」
「………」
手の甲にわたしのじゃない涙が落ちた。
「………」
それに少し驚いてたら、
DH「…ははっ(笑)ごめん…＾＾」
って握ってた手を離して自分で涙を拭いた。
「…＾＾」
ドンへが泣いたらわたしは泣いちゃいけないような
気がして、一生懸命笑って首を横に振った。
面白い。
不思議。
わたしとドンへの間には「永遠」なんて
無いのに、それなのに今のこの時間はどちらかが
ここから居なくならない限り永遠に終わりそうに無い…。
バイバイ…も、
さよなら…も言いたくない。
だから、涙で濡れて俯くドンへの顔を引き寄せて
ただ…黙ってチュって短くキスをした。
「………」
DH「………」
「……＾＾」
一緒だけ微笑みを残して、
すぐにドンへに背中を向けた。
ドアを開けて、降りて閉める。
立ち止まることもしないで早足で離れる。
『ドンっ！』
って窓を叩くような音が聞こえたけど、
振り向くこともしないでそのまま。
前だけを見て、わしわし歩いた。
一人でフライトを待つ時間は、
さっきまでの時間が、今までの時間が嘘みたいに
思えるくらい…。
音も色も無いような、ただ慌ただしく流れる
人混みに置いていかれないように身を委ねてたら、
知らない間に家に居た…。
ラッキーアイテム
デニムタイトスカート
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ちぃ〜(プロフ) - お疲れ様でした。素敵作品ありがとうございます。只今号泣中です。そーなりますよね？お別れだって分かってました。きっとたぶん…でもどこで期待してました。そんなどんへもありなんじゃないか？って。でもこれが正解ですよね。本当大好きな作品でした。 (2015年12月31日 1時) (
レス) id: 4f3e1bdd17 (このIDを非表示/違反報告)
ayaxxx(プロフ) - 行き着くところはお別れなんですね… 切なすぎます。。。 (2015年12月31日 0時) (レス) id: bd161c5e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - やっぱり最後はお別れなんですね…。そうだろうとは思ってたけど心のどこかで、もしかしたら…!って…。最初から最後まですごくすごく切なくて読むたびに泣いてました。また読みたいです^^ (2015年12月30日 23時) (レス) id: 5251c9ec78 (このIDを非表示/違反報告)
ひょっくん(プロフ) - はぁぁぁ…。切ない切ない、身が張り裂けそうな決断。でもでもきっとこれが正解なんだって言い聞かせて…。私ってばなんていい女(T^T) 来年も梨子ペンは更新楽しみまってるよ♪良いお正月を過ごしてね^^* (2015年12月30日 22時) (レス) id: 7a87b674e7 (このIDを非表示/違反報告)
あゆいな(プロフ) - え…(泣)梨子ちゃん…切なすぎる。 (2015年12月30日 21時) (レス) id: f044a5867f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨子
| 作成日時：2015年8月30日 19時
