紫紺の彼女はもう1人の最強Ⅴ (ページ44)

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あれから高専にいるときは
Aの様子をちょこちょこ見に行くようにした
夏目の隣で無表情で
黙々とパソコンを打ち続けるA

話しかけると、一瞬手を止めて
僕を見る

『どうしたの』
「体調大丈夫？休憩してる？」
『うん。大丈夫』

そんな些細なやり取りでも
これだけ一緒にいる僕は
違和感を感じる
僕と話してるのに、なんで表情がでない、、？
高専だから、、じゃないよな

気になる状況ではあったが
サラッとAの髪を撫でて
任務に向かう
教鞭をとりつつ割り振り、任務
Aのためにやると考えると
まじで一ミリも疲れなんてないが
どうしてもAとの時間が取れなくなる

そんな日々でも
毎晩家に帰り
Aをそっと抱き寄せて眠る
夕飯の時間にはなるべく帰り
一緒に食べる

Aは微笑んでくれる
それに嘘はないが、
なんというか、覇気がない
まったく、まるで生き生きとしていなくて
この我慢の期間が限界なんだと感じる
ぼーっとしている時間が増えている

そんな中、今日は学校のほうも任務も重なり
珍しく夕飯の時間に帰れなかった
日付も変わって暫くして漸く家に帰れる

AにLINEを入れたが、既読がついていなかった
先に寝ててくれていればいいが、

そんな願いも虚しく
玄関についた瞬間に鼻につく料理の匂い
明かりのついたリビング、、
リビングにつながるドアを開けると
まさかのキッチンにたつAがいて焦った

見たところ、シャワーも浴びてない、、？
高専で見た姿のまま
ってか何してやがる。料理、、？

ぼけっとこちらを見るA
何してるのか聞くと
呑気におかえりと、飯はいらないか聞かれた

今、何時だと思ってる、、

「お前、今何時だと思ってんの？」

『え、、』
ちらりと時計を見るA
そして固まる

「何してたの？」

『、、ごめん。』
呆然としたまま呟いた
手元をみて、慌てて火を止め、片づけ始める
その手を掴んで、こちらに向かせた

「どうした？A、最近やっぱり、おかしい」

『、、ぼーっとしてて、ごめんなさい』
謝ってほしいわけじゃない、伝わらない、どうしたらいい。
はぁ、思わず大きくため息をつく

「いいから、僕片しておくからさ、Aシャワー浴びてきて」

『っでも、「いいから。お腹の子のためにも、Aは規則正しい生活しないと。早く寝て？」、わかった。』
ぼーっとしまま風呂に向かった

本音を言ってくれないA
俺は何をしたらいい
何をしてあげたら、、

Aは、何を求めてる