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悟side
Aの去っていく後ろ姿を見ながら
俺の頭の中には、Aの言葉が繰り返し流れていた
お前はやっぱり
この世界から、去りたいんだな、、
もう、俺の隣に立ってくれないのか？
お前も俺から離れんのかよ
お前がいない世界って
命懸けで変える価値あんのかな
「さ、悟さん、、腰が抜けちゃって立てないの。手を貸して下さらない？」
そもそもこの女のせいだ
ふざけやがって
「あ？知るか。」
そう言ってAの後を追おうとすると
今度は夜蛾学長に声をかける女
「そこの方、迎えの車まで、連れて行ってくださらない？」
「、悪いが迎えの者を呼んでくれ。」
「っ、なによ、なんなのよあなた達。あの女はわたしを殺そうとしたのよ？！」
「そんなわけはないだろう。」
「見たんでしょ？！あのバケモノみたいな力でっ、わたしをっ」
思い出したのか震え出す女
「何を勘違いしているのか知らんが。Aが本当に殺そうとしたなら即死だ。」
「っ！！」
学長の言う通りだ。
あの時、Aの中の何かがストッパーになった
俺の、婚約者、だからか、、？
誰がこんな女と婚約なんかするかよ
ここは学長に任せて、
Aがいるであろう場所に行く
落ちた花を抱えていた
あいつは大事にすると決めてるもんは
どんなことがあっても大事にする
埋めてるか？
大樹が見える位置に行くと
しゃがむAが、土を整えているのが見えた
小さな背中をみる
近づいたら逃げるか？
だが、あれが終わったらどうせどこかへ飛ぶ
一か八か慎重に近づくと
やはり逃げられた
気配に敏感すぎんだろ
一応夏目に報告をして
Aから連絡が来たら
教えてもらうよう言っておくか
「夏目、今いいか？」
昔の口調に戻ってる俺に
何かを感じる夏目が
手元の書類から目を離した
「なに？Aは？」
一人でいることを不審に思う夏目
さすがAのお目付け役
「どこかへ飛んだ。連絡がつかない」
電話も出なかった
LINEも既読がつかない
夏目に事の経緯を話すと
呆れられた
「あんたさ、本気？Aのこと。」
「当たり前だろ。Aしか考えられねぇ」
でっかいため息を吐いて
夏目が続ける
「、、はぁ、。ごめん、Aにあんたが婚約すること話したの、私。」
「は？」
「Aには、普通に恋をしてほしかった。」
「俺には恋できないって？」
「五条家次期当主と天城家当主、天城家の消滅。全然青春になんないじゃん。純粋に恋、できると思う？」
悲しそうな顔で夏目は言った
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作者名：りん | 作成日時：2021年7月19日 0時
