遊郭潜入 ページ38
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ーーー吉原 遊郭
ときと屋
「不細工な子たちだね……」
俺たちは潜入のため、今女装させられている。
ここで俺たちは、炭子、善子、猪子と名乗るように言われ、
千代は実名だと後から色々厄介だから「雪」と名乗れと言われた。
そして今、千代は宇髓さんの後ろに見えないように隠れている。
昨日宇髓さんにお願いしたのだ。
「ちょっとうちでは…先日も新しい子が入ったばかりだし悪いけど…」
「…まぁ、一人くらいならいいけど」
「じゃあ一人頼むわ。悪ィな奥さん」
「じゃあ、真ん中の子を貰おうかね。素直そうだし」
「一生懸命働きます！」
ーーー炭子(炭治郎)、就職決定
『お、お姉ちゃん…』
「「！」」
『行っちゃうの…？涙目)』
千代…千代…お前…
か、可愛すぎるぞ！！？
二人も宇髓さんも動揺を隠しきれてない…
宇髓さんの後ろから控えめに顔を出して、
今にも泣きそうな顔で見つめられたら…っ
猛烈に抱きしめたくなるだろうが…！！
それに普段着物なんてあまり着ないから
すごく綺麗で可愛いし、
身長差もあるからその涙目で上目遣いはずるい！！
あと、「お姉ちゃん」っていうのやばい！
良かった、「お兄ちゃん」じゃなくて！！
俺は長男だけど、千代の前だとそんな余裕がなくなるんだ！！抑えられない…ッ
『行っちゃ…やだよぉ！お姉ちゃんっ』
嗚呼…もう、演技力(破壊力)…！！
「旦那さん、その子は？」
ときと屋の奥さんが目の色を変えて、宇髓さんに千代のことを聞いてきた。
「ああ、奥さん、この子はコイツ(炭子)の妹でしてね、離れたくないとこうして駄々をこねていて困っていたところなんです」
「まぁ、可愛らしい」
「もし良かったら、二人一緒に貰ってやってくれませんか？」
「もちろんですとも！！こんな可愛い子！！買い取らせていただきますわ！」
宇髓さんに、千代をこんなところに一人じゃ潜入させられないから、俺と一緒に潜入させてほしいと頼んだんだ。
良かった。千代と一緒だ！！
「雪、達者でな」
『うん…、バイバイお兄ちゃん』(ニコッ
ーーー雪(千代)就職決定
「がはっ」
あ、宇髓さんがお兄ちゃんと言われて、
何か刺さった匂いがした。
千代の可愛さにやられたのか。許せん！
「雪、頑張ろうね」
『うん、頑張ろっ！炭子お姉ちゃん！』(ニコッ
あぁっ、もう可愛すぎて俺の心臓が持たない。
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作者名：りんらん | 作成日時：2020年9月29日 18時
