音柱2 ページ35
「いいか!?…猫背で持ち手をしながら俺の機嫌を常に伺い、全身全霊でへつらうのだ。そしてもう一度言う。俺は神だ!!」
デケェ声でそう叫び、決めポーズまでしている。
やべぇ奴だ…
今度は炭治郎がバビッと手を上げた。
「具体的には何を司る神ですか?」
とんでもねぇ奴だ。
「いい質問だ。お前は見込みがある。千代と同じことを言った」
アホの質問だよ。
見込みなしだろ。
いや待て、千代ちゃんもとなると話は変わってくるぞ…?
「派手を司る神…祭りの神だ」
アホだな。
アホを司ってるな間違いなく。
『派手神様?』
「違うぞ千代、祭りの神だ」
『お祭り!…ねぇ、炭治郎お祭り行きたい』
「そうだな!時期になったらみんなで行くか!」
『うん!』
炭治郎と千代ちゃんはめちゃくちゃ話ズレてますけど!?
二人だけで、のほほんとした雰囲気出さないでくれる!?
「俺は山の王だ。よろしくな祭りの神」
伊之助…
「何言ってんだお前…、気持ち悪い奴だな」
いやアンタとどっこいどっこいだろ!!
引くんだ!?
同じような次元に住んでる奴に対しては嫌悪感があるんだな…
「花街までの道のりの途中に藤の家があるから、そこで準備を整える。付いて来い」
くるりと俺たちに背を向け…
「え?」
「消えた!!」
「千代姫もいねぇぞ!!」
「あっ」
もうすでに遠くの方にあの人が見える!!
「はや!!もうあの距離、胡麻粒みたいになっとる!!てか、千代ちゃん、あの速さについて行ったの!?」
「千代、さすがだなぁ…」
「感心してる場合じゃないって!!
「ぬぬぬ!!これが、祭りの神の力…!!」
「いや、あの人は柱の宇髓天元さんだよ」
「追わないと追わないと!!」
…
『天元様天元様』
「なんだ、千代」
『花街ってなんですか?』
「遊郭のことだ」
『…遊郭ってなんですか?』
「…知らんのか」
『知らんです』
「そのうち教えてやるよ」
『はい!…みんな置いてきちゃったけど大丈夫でしょうか』
「知るか」
耳がいいからアンタらの会話聞こえますけど、
千代ちゃんに変なこと吹き込んだら許さん…!!
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作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月29日 18時