雪の少女は鬼を狩る 2【鬼滅の刃】

怖い音 ページ31

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ーーー蝶屋敷


炭治郎でも落ち込んだり、
だめかもしれないって思っちゃうことあるんだな。

そりゃそうだよな。

煉獄さんみたいな鍛え抜かれた音がする人でさえ、
死んじゃったんだからな。

悲しいし取り乱すよな。

千代ちゃんも強がってはいるけど、
煉獄さんとは顔見知りだったみたいだし、
何か決心するような音はしたけど、
ずっと泣いてた。

伊之助だって、ギャン泣きだった。
いっぱい悔しかったんだろうな。

人間なんだからそんなパッパと頭切り替えらんないよね。

どんな強そうな人だって、苦しいことや悲しいことがあるんだよな。

だからずーーっと蹲ってたって仕方ないから、傷ついた心を叩いて叩いて立ち上げる。

煉獄さんもきっとそういう人だったはず。
そういう音の人だった。

ちょっと風変わりだったけど、強くて優しい音だった。


『あ、善逸』

「千代ちゃん！まんじゅう食べる？」

『…また無断でどこからか持ってきたの？』

なんで分かったの？

「まぁ…。炭治郎のやつ、ずっと元気ないからさ、一緒に食べようと思って」

『そっか…』

千代ちゃんから寂しそうな音がする。

心細いのかな？

ここは俺がなんとかしないと！

「千代ちゃんも炭治郎のとこ行くなら一緒行こうよ」

『うん…』

やっぱり千代ちゃんも元気ないなぁ。

一緒にまんじゅう食べたら少しは元気に…

「炭治郎！まんじゅうもらってきたから食おうぜ！」

「炭治郎さんがいませぇん！！」

キヨちゃんが俺の顔面直撃。

『えぇ…善逸大丈夫！？』

「大丈夫大丈夫…てか、腹の傷かなり深かったんだよね？それでどっか行っちゃったの、アイツ！！馬鹿なの？」


ゴゴゴ…


「「！？」」


千代ちゃん！？

ぎゃぁぁぁあ！！

千代ちゃんがすごいオーラ出してるんですけど！！

さっきまで寂しそうな音だったのにすごく怖い音がするんですけど！？


炭治郎ぉぉお

早く戻ってきてくれ炭治郎ぉぉお！！

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