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戦った証 ページ29

『…あっ!』

見覚えのある黄色頭を見つけて、駆け寄ると
列車から投げ出され、
禰豆子ちゃんと乗客数名を抱えながら
倒れている善逸の姿があった。

『善逸!禰豆子ちゃん!しっかり!!』

善逸は頭から出血してる。
打ち所が悪くないといいけど…

「ハッ!禰豆子ちゃん!千代ちゃぁん!?」

『わぁっ!?』

急に目覚めて抱きつかれたのでびっくり…

『善逸、大丈夫??』

「俺は大丈夫!それより千代ちゃん、血が!!頭から血!!大丈夫じゃない!!」

『え…大丈夫だよ。ちょっとふらつくけど…』

「大丈夫じゃないじゃん!傷が残ったらどうするの!?女の子なんだから気をつけなきゃダメでしょ!!」

急にいっぱい喋られて驚いたが、いつものこと。

善逸はいつも私を心配してくれる。

…炭治郎ほどではないが。

『ありがとう。私は大丈夫だよ』

なぜか過保護だけど、優しい君たちがそばにいてくれるから…

私は安心して戦えて、笑っていられるんだよなぁ…


暗かった景色が少しずつ明るくなってきた。

朝日………!?

『善逸、大変!日が登り始めてる!禰豆子ちゃんを早く隠して!』

「いぎゃぁぁぁあ!!禰豆子ちゃんは俺が守るぅう!!」

いつの間に目覚めたのか、目をパチクリさせる禰豆子ちゃんを抱え、善逸は木陰に隠れた。


『箱…あった!』

ふらつく体を引きずりながら箱を拾い、
善逸たちの元に急いだ。

「ありがとう、千代ちゃん!ああっ、太陽が!!
禰豆子ちゃん早くこの中に入って!」

「ムー」

禰豆子ちゃんを陽光が差す前に箱に収めることに成功した。

『炭治郎と伊之助を探そう』



ーーー

座り込む炭治郎。

立ちすくむ伊之助。

静かに座ったまま息絶えている煉獄さん。

『………』

下弦の壱を倒した直後に起きた上弦の鬼の襲撃。

煉獄さんが命を張って戦った証がそこにはあった。


『そ、んな…煉獄、さん…』

命ある限り→←列車の鬼2



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作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月29日 18時

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