列車の鬼2 ページ28
軽い沈黙の中、煉獄さんが口を開いた。
「まあ、いい。今は緊急事態だ!
俺はここに来るまでにかなり細かく斬撃を入れてきたので鬼側も再生に時間がかかると思うが、余裕はない!!手短に話す。
この汽車は八両編成だ。俺は後方五両を守る!
残りの三両は黄色い少年と竈門妹が守る。
雪の少女よ、君はその三両の状態に注意しつつ、竈門少年たちのフォローへ回れ!」
『わかりました!』
「竈門少年と猪頭少年は鬼の頸を探せ!」
「頸!?でも今この鬼は「どんな形になろうとも鬼である限り急所はある!!俺も急所を探りながら戦う。君たちも気合を入れろ」
それだけ言うと煉獄さんは見えないほど凄い速さで移動していった。
自分が今出来ることをしろ…!!
冷静に気の流れを探れ!
鬼の気配が最も強い場所は…っ!!
そして、伊之助が私たちのいる車両に近づいてきた。
『炭治郎、ここは私が!伊之助と早く前方車両へ!!』
「千代…」
『前方から強い気を感じる。それは伊之助ももう感じ取っているはず!二人ならやれる。
何かあったら呼んで!!すぐに駆けつけるから!!』
「わかった!!ありがとう、千代!どうか無事で!!」
『炭治郎も!』
コツンと拳を突き合わせ、私たちは二手に分かれた。
ーーー
煉獄さんは五両もの客車を守ってくれている。
伊之助と炭治郎は敵を倒しにいった。
善逸と禰豆子ちゃんも戦ってる。
私もみんなの役に立たなければ…!!
ーーー
ーーーー
『……うっ、』
激痛で目が覚めると列車が横転して凄いことになっていた。
あぁ、そうだ。
急に断末魔のような叫びが聞こえて…
列車が激しく揺れて、被害を少しでも和らげようとして技を連発して…
こんな状態に…
『!?』
なんとか地面に手をつき、頭を抑えた手を見ると血がベットリ付いていた。
『……』
え…嘘、頭打った??
血の量やばいんですけど…
………今鬼が近くにいたら間違いなく危険人物じゃん私!!
それでなくても稀血で鬼を引きやすいのに…
『ハッ!乗客を助けなきゃ!』
とりあえず呼吸で止血をし、
出血でふらつく体を引きずりながら、
近くにいた人たちを安全なところまで運ぶ。
怪我をした人もいるけど、みんな生きてる。
炭治郎、伊之助、善逸、禰豆子ちゃん、煉獄さん…
みんな無事だろうか…
40人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月29日 18時