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特訓 ページ18

次の日、炭治郎が何やら一人で特訓を始めた。
昨日全集中の呼吸を四六時中やっているか聞かれたらしい。

「朝からやってるんだけど、全集中の呼吸を長くやろうとすると死にそうになるよ…。苦しすぎる…!も、もう…、千代は出来てるって聞いたんだけど!」

うまくいかなかったのか、息を切らす炭治郎に手拭いを渡しながら答えた。

『ああ、うん。ずっと毎日練習してたらできるようになったみたい』

「凄いなぁ!俺もできるようになりたいんだ!協力してくれないか?」

『わかった。私も特訓手伝うよ!』

「ありがとう!よろしくお願いします!」


ーーー


千代からの課題はなんでもこなした。

朝と昼は、走り込みと息止めと体力作り。
夜は、瞑想しながらゆっくり空気を体に巡らせる。

それを毎日繰り返し、少しずつ手応えを感じながら身につけていった。

千代の教え方は相変わらず上手くて、
どうすればいいか実践してくれるからわかりやすい。

何より、千代が見ていてくれるというだけで心強かった。


ーーー


「瓢箪を吹く?」

二人で差し入れにもらったおにぎりを頬張りながら首を傾げた。

「そうです。カナヲさんに稽古をつける時、しのぶ様はよく瓢箪を吹かせていました」

「ヘぇ〜、おもしろい訓練だねぇ」

『音が鳴ったりするのかな?』

「いいえ、吹いて瓢箪を破裂させていました」

「『へぇ〜……(破裂…?)』」

「えっ、これ?これを?この硬いのを?」

触ってみると本当に硬い…

「はい。しかもこの瓢箪は特殊ですから通常の瓢箪より硬いです」

「千代さん、吹いてみてください」

『え…えぇ……』

三人からすごくキラキラした眼差しが…
眩しい…。

物は試しだ!

『わかった!やってみる!』

目の前にある瓢箪を思いっきり吹いた。

バンッ

『え…』

瓢箪が破裂した。

嘘でしょ…

「凄いです、千代さん!!」

「さすがは千代さんですね!」

「一発でできるなんて!!感動しました!」

三人娘ちゃんに囲まれ、それぞれ嬉しい言葉をかけてくれた。

なぜ炭治郎は固まってるんだろう?

(あんな硬いのをこんな華奢で可憐な千代が!?いや、前から千代は強かったけれども!!)

「だんだんと瓢箪を大きくしていくみたいです。今カナヲさんが破裂させているのは、この瓢箪です」

でーん、とデカすぎる瓢箪がそこにはあった。

(頑張ろ!!千代にも負けられん!!)

炭治郎からなにか決意するような気を感じた。

『私も頑張らなくちゃ!』

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作者名:りんらん | 作成日時:2020年9月29日 18時

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