36話 ページ36
病室に飛び込んできた医師と看護師が状況を把握して、坂田はセンラから離された。
「○○さん、ゆっくり呼吸して。大丈夫、大丈夫ですよ。」
「っは……はぁっ……はぁっ……。」
霞む視界で
センラは遠のきそうになる意識を必死に繋いだ。
生きたい
生きたい
まだ死ねない。
だって、あんなにたくさんの約束を交わしてしまった。
さよならはまだ、言いたくない
神様
お願い
(死にとうない……!!!)
春には、満開の桜を見に行こう
きっと咲き誇るピンク色のそれは、あなたのごとく美しい
夏には、海で波打ち際打ちあがる花火を見よう
夜空に咲く大輪の花は、きっとあなたのごとく力強い
秋には、山を彩る紅葉を見に行こう
赤と黄色に染められた木々たちは、あなたのごとく優しく騒めいて
冬には、街を彩るイルミネーションを見に行こう
澄んだ空を飾る銀色の光は、きっとあなたのごとく煌いている
(志麻くん………!!!)
頬を伝った涙が、真っ白なシーツに吸い込まれるように落ちた。
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Cocolu(プロフ) - よにんさん» ありがとうございます! (2020年5月21日 15時) (レス) id: bd3435a044 (このIDを非表示/違反報告)
Cocolu(プロフ) - まぐさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります (2020年5月21日 15時) (レス) id: bd3435a044 (このIDを非表示/違反報告)
よにん - 面白いです!応援してます! (2020年5月19日 0時) (レス) id: c1827a7d57 (このIDを非表示/違反報告)
まぐ(プロフ) - 久しぶりの更新凄く嬉しいです!この小説ほんとに大好きなんです...!!これかも応援してるので無理ないペースで更新頑張って下さい! (2020年5月18日 22時) (レス) id: a131524162 (このIDを非表示/違反報告)
Cocolu(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年1月27日 19時) (レス) id: bd3435a044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Cocolu | 作成日時:2019年8月13日 21時