その年下、サディスト ページ6
『本当Aさんって、かわいー』
「何急に。てか離して」
私は我に返ったかのように、ホークスの胸を押し返すと思いの他、彼はすっと身を引いた。
「さっさと行け、このヘラ鳥」
『あー、またそんなこと言って…みなさーん！』
「ちょっ！バカ何言おうとしてんのよ！」
急に大きな声を出したホークスの口を慌てて、押さえた。
『Aさん、大胆』
ニヤニヤしてるのが目を見るだけでもわかる。
さらに、うちの優秀なサイドキックにはどうやら彼の声が聞こえてたようで、〈大丈夫ですか？〉なんて声が応接間の扉の向こうから聞こえて来る。
「大丈夫何でも無い！！」
『本当、あなたって揶揄いがいある』
「もぅさっさと帰って！」
私は応接間の扉を開けると、ホークスが元来た窓の方まで彼の腕を引っ張って誘導する。
その間にも、私のサイドキックたちに挨拶をしてて、そういうところ抜け目無いなぁと思ったり。
「じゃ、お疲れ様でした。来週ね。さよなら」
『はい、よろしくお願いします』
早口で淡々と言葉を並べただけなのに、彼は律儀にお辞儀までして見せた。
年下のくせに生意気だけど、意外としっかりしてるんだよなぁと改めて思った直後だった。
何が起きたかなんてすぐにわかった。
目の前の彼がいたずらっ子のような笑みを浮かべてて。
そう、この男というやつは油断も隙もあったもんじゃ無い。
彼、ホークスが私の頬にキスをした。
次の瞬間には何が起きたんだろう。
平手打ちしようとした私の手が空振ったのか。
うちの女性社員が悲鳴をあげるのが先か。
ホークスが笑いながら羽ばたいて行ったのが先か。
それを第三者として見てる人間はどう思ったのか。
今のわたしには、到底分かり得ない。
『カサネ…ホークスと付き合ってるんですか？』
「断じてそんな事実は一切無いから安心して」
彼のせいで騒がしくなった事務所内を落ち着かせるべく、ひとりのサイドキックにそう言い放ったが、その必死さが余計に真実味を帯びてる気がする。
現にも、事務所内は未だ騒がしい上に余計なこと言うやつが多い。
『カサネにもやっと本当の春がきたのかぁ』
『しかも相手はホークス。良かったねぇ』
『カサネやっと幸せになれるね〜』
なんて、声が続々と聞こえて来る。
「いいから、仕事しなさい！！！」
そんな私を見て、事務所内はまるで小さい子供をあやすように、はいはいなんてクスクスしながら返事をしていた。
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みりん(プロフ) - ちゃそそそさん» 応援とお気遣いありがとうございます！続編もお楽しみ頂けるよう頑張りますので、次回もよろしくお願いします！ (2023年2月22日 0時) (
レス) id: bdabf02482 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃそそそ(プロフ) - 続編とても嬉しいです！ 次回も楽しみにしております！ ご無理をなさらずに更新応募しております！ (2023年2月21日 22時) (レス) @page50 id: 21d7804802 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - mbftmmさん» 嬉しいコメントありがとうございます🥺年下ホークス想像するだけでかわいいですよね♡今度も癒されてくれたら嬉しいです。更新頑張ります！ (2022年11月26日 13時) (レス) id: 7d94385906 (このIDを非表示/違反報告)
mbftmm(プロフ) - 好きです！！！！更新楽しみにしてます！！！！年下ホークス可愛い(*'-'*) (2022年11月25日 19時) (レス) @page26 id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2022年9月25日 17時
