その年下、とある男の子 ページ21
今日の午前中は、ヒーロー支援団体で管理している施設へ、とある男の子の経過観察のため訪れていた。
その施設の名は〈カスミ園〉
ベタだけど、霞草の花言葉から、子供達には幸せになって欲しい思いと、感謝の心を忘れない人になって欲しい思いから園の名前をつけた。
ここの園は、児童養護施設の役割も果たしており個性持ちの子供はもちろん、無個性の子も、すべての子供達は平等に扱われている。
『あ、カサネだー！』
『ねー、ヒーローごっこしよ！！』
広めの園庭を走り回っていた子供達は私を見つけると、一目散に走ってくる。
『カサネ、敵役な！！』
「えー、またぁ？」
子供達の要望に答えながら遊んでいると園長がベランダからお辞儀をしてきた。
私も急いで頭を下げると子供達は一気に袋叩きにしてくる。
子供って容赦無いから普通に痛いんだよなーと思いながら、個性を使って浮かせると、ギャーギャーと騒ぎ立てる。
「はい、私の勝ちー！」
『大人気ないぞ！！！』
「敵にはそんなこと言っても通用しませーん」
なんて言ってはいるが、子供から言われる大人気無いという言葉はそこそこに重みがある。
「私今日は用事があって来たんだ。また今度遊ぼうね」
残念がる子供達から一旦離れて手続きを済ませて施設内に入る。
ここ最近の子供達は、盾守の一件で私がここに来るのを楽しみに待っていたらしい。
子供達の笑顔を見ると団体を立ち上げて良かったなぁと本当に思う。
私は担当の先生と職員室から移動して、大広間の方へ向かう。
大広間の隅には、本を読みながら座ってる男の子がいた。
そう、この子が今日の目的。
「こんにちは、啓悟くん」
『…こんにちは』
啓悟くんは、あの盾守の一件で救助した男の子。
強力な個性を持つ彼をマフィアに育てようとしたのだろう。
「また、ホークスの本見てるの？」
私が団体を立ち上げるにあたり沢山のヒーローから寄付金や贈答品を貰った。
ホークスもその1人で、彼の事務所はホークスが主人公の絵本を制作し全国の施設へ寄付したのだ。
本人は自分が主人公であることを相当嫌がったらしいけど。
そんなことはさて置き、ここに来るたび啓悟くんはその本を読んでいる。
その集中力は凄まじく、名前を呼んでも気づかないこともある。
まだ5歳かそこらで字が読めるなんて勉強したのかな。
『カサネって』
「うん」
『ホークスと付き合ってんの？』
「は？！」
うん、彼は少しおませさんなのだ。
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みりん(プロフ) - ちゃそそそさん» 応援とお気遣いありがとうございます！続編もお楽しみ頂けるよう頑張りますので、次回もよろしくお願いします！ (2023年2月22日 0時) (
レス) id: bdabf02482 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃそそそ(プロフ) - 続編とても嬉しいです！ 次回も楽しみにしております！ ご無理をなさらずに更新応募しております！ (2023年2月21日 22時) (レス) @page50 id: 21d7804802 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - mbftmmさん» 嬉しいコメントありがとうございます🥺年下ホークス想像するだけでかわいいですよね♡今度も癒されてくれたら嬉しいです。更新頑張ります！ (2022年11月26日 13時) (レス) id: 7d94385906 (このIDを非表示/違反報告)
mbftmm(プロフ) - 好きです！！！！更新楽しみにしてます！！！！年下ホークス可愛い(*'-'*) (2022年11月25日 19時) (レス) @page26 id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2022年9月25日 17時
