彼女が｢好き｣と言ってくれません

【10】発端 ページ28

硝子side


そう、それは、Aが夏油に冷たくなりだす前、というか、かなり直前



この日を境にAの行動は一変したとも言えた



「この子、かわいい！」


あたしの部屋のテレビに向かってそういうA、けど、Aの方が何倍も可愛い


硝子「このアイドルの子、彼氏公表したよね、たしか。偏見だけど、こういう子は恋愛経験豊富そう、、はは、こっちの芸人ウケる」


「硝子ちゃん、は？」


硝子「ん？」



「硝子ちゃん、も、恋愛経験、豊富、そう」



Aには、はたしてあたしがどう見えてんのかねぇ




硝子「あたしは、、秘密だよ。」



「えぇ、ずるい。恋愛、教えて欲しいくらい、なのに」


不満そうに口を尖らせるあたり、夏油の彼女にしておくにはもったいないほど愛らしい。

女のあたしからみてもそうだ。



硝子「Aは、もう夏油いるじゃん」



あたしが当たり前のように返せば、Aは、少し悩んでると言わんばかり表情で話を続けた。


「付き合って、からも、恋愛だもん。私、あんまり話せ、ないし、最近、話さなくて、も平気って、言われ ちゃって、」




あー、そりゃ、夏油の優しさだろうな、Aも夏油のこと好きだねぇ、、はぁ、夏油が羨ましい、、ちょっと、意地悪してみるか


この意地悪がいけなかった。私は、結果として純粋なAの気持ちを弄ぶみないな真似をしてしまったのだ。



硝子「A、男は飽き性だよ。同じことの習慣化は危険だよ。」



「そういう、ものなの、か」



硝子「熱しやすくて、冷めやすい生き物だからな。原理は、お湯と一緒」



「うん、気を付 ける」




そうして、Aがとった行動が、まさに、今回の事件の発端と言っても過言ではないであろう。




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