【8】嘘つき ページ26
夏油side
夏油「ちょっと、いいかな?」
今日も私はAに話しかけた。拒否されることがわかっていたとしても、
「また、こ…」
また今度と言われると思っていた、案の定、Aはそう言おうとした。
しかし、Aの言葉を遮り、その細い腕をつかんで強引に誰もいないであろう教室に入った。
私は今までこんなことしたことない、ゆえに、Aは驚きを隠せていないようだ。
もう、自分で終わりにしてしまおう。
「すぐ、r」
夏油「もう、別れようか私たち。」
「へ、?な、ん、で、」
夏油「君には私は必要ないだろう?」
「そん、なこと、、な」
涙を浮かべ、否定をしてくるが、なら、ここ最近の君の行動、昨日の出来事はどう説明がつく?私は君が思っている以上に深くきずついているんだよ。
しかも、私だってこんな自分の意思と反した嘘を言うのがつらい、死にそうだ。
だから、私の気も知らず、"嫌だ"と都合よく訴えてくるAに苛立った。
この苛立ちのせいで、言いたくない、思ってもない言葉が喉を通って出てくる。
夏油「A、君には悟がいるじゃないか。私だって、君じゃなくてもかまわないよ、君以外に可愛い子なんて、いくらだっているからね。」
違う、違うんだ。Aの他に可愛いだなんて思ったことはない。君以外になんて興味すら沸かないさ。
夏油「ああ、それに会話だってもっと上手にできる、、君といるより楽しいだろうね。」
私は何をつらつら言っているんだ。君の代わりなんていないのに
「……」
私の口から出るデタラメをただ、涙を流してきくA。
とても、見ていられなかった。
今すぐにでも、嘘だと謝りたかった。
だけど、私が君に執着するのやめるって決めたから。
こんな形でしか、行動にできない大人じゃない私を、どうか許してくれ。
まだまだ、泣き止みそうにないAを残して私は去った。
これで、よかったんだ。
私は、Aに、初めて嘘をついた。
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葵(プロフ) - すぐぴぃぃぃぃ!!!!!!!!!!ファー↑ちゅき! (2021年7月4日 0時) (レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
りか(プロフ) - さくらんぼさん» コメントありがとうございます!、めちゃ嬉しいです!!こういうほっこり系大好きなんですよね笑 (2021年5月4日 22時) (レス) id: 2af8bea192 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったです!!夢主ちゃんがとにかくかわいくてかわいくて、、、!夏油と夢主ちゃんの仲の良さにほっこりですね笑 (2021年5月4日 21時) (レス) id: 6f4309b5f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りか | 作成日時:2021年4月28日 19時