彼女が｢好き｣と言ってくれません

君の意図 ページ13

夏油side





Aを探す




自室には戻っていないようだ





彼女が行きそうな場所、、わからない。



彼氏失格




私は自分の彼女だというのに、まだ、君のこと何にも知らないじゃいか



最後の可能性は、あの空き部屋




空き部屋は暗い




流石にいないか




戻ろうと足を動かしたその時







｢、や、だ、、、｣





空き部屋の中から、Aの小さな鳴き声が聞こえた






物音をできるだけ立てないように、





そっと、Aの近くまで歩く






私に気づいたAは体育座りの自身の腕の間に咄嗟に顔を隠した




夏油｢、、A？｣




｢·····｣




お得意のシカトをかましてる




夏油｢私が悪いね、すまない。だけど、少しだけ、私の話を聞いてくれないかい？｣







顔を下に隠したままで、首を横に振る





話すら聞いてもらえない、これも全部自業自得か





夏油｢そうか、｣





このまま、押すのもいい策だとは思えず、今度こそ帰ろうと立ち上がれば







グッ、と腕を下に引っ張られその場にしゃがみこんだ




｢ち、がう。げとう、わる、くない。｣







Aのうるうるした目には、まだ涙が溜まっていて、今にも零れてしまいそう





それを優しく拭う






Aはポケットからお馴染みのメモ帳を取り出して、私に書いて見せた

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