ちいちゃん ページ1
#伊藤千晃
日曜日の、午前10時。
Aは、約束の時間より少し遅れて私の家に来た。
｢…ごめん｣
伊藤｢ん？｣
｢私…AAA脱退すんねん｣
伊藤｢え…？｣
｢…病気に、なってしまって｣
伊藤｢…どんな？｣
｢命に、関わる。手術をすれば助かるけど、声を失う｣
声。
Aにとって、命にも変えることのできない、
ほんとうに大切なもの。
伊藤｢…手術、受けないんだ？｣
｢…うん｣
伊藤｢ねぇ、A…？｣
｢ん…？｣
伊藤｢あなたは今、幸せですか？｣
｢え……？｣
私がAに伝えたい言葉。
全て言わせてね？
伊藤｢Aはね、ほんとうにたくさんの人を、しあわせにする力を持ってる。Aが歌うことで、踊ることで、存在することで、幸せになる人が、Aが思ってる以上にいるんだよ？｣
｢…？｣
伊藤｢Aは、たくさんの人を幸せにしたの。なら…、Aは誰から幸せをもらった？メンバー？ファン？それとも…勝利くん？｣
｢……みんな、やね｣
伊藤｢うん、そうだよね。でも…、Aはまだ十分に幸せにしてもらってない。まだまだAは、幸せになれる。それって不公平じゃない？｣
｢…うん｣
伊藤｢だからさ、生きようよ。Aが存在するだけで、幸せに、笑顔になれる人が、たくさんいるんだよ？Aがいなくなっちゃったら、悲しむ人、泣いちゃう人、生きる意味を失くす人が、たくさんいるの。遺言書にAの名前が書いてたら嫌でしょ？｣
｢うん…｣
伊藤｢…お医者さん、紹介するよ。私の旦那さんね、案外すごい人なの。アメリカなんだけど…どうする？｣
｢……紹介してほしい、です｣
伊藤｢ほんとっ！？よかった…｣
｢…ごめん、ありがとね｣
伊藤｢いいの！Aは私の、妹なんだから｣
｢…お姉ちゃん！｣
伊藤｢ふふっ｣
Aの笑顔を、久々に見た気がする。
確かにAAAのときよりAに会うことは減ったけど、
たまにメンバーからAの写真送られてくるからw
A、頑張ろうね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
南 - 続き楽しみです。更新頑張ってください。 (2017年7月24日 19時) (
レス) id: d0372e64a2 (このIDを非表示/違反報告)
ニカ姫 - part３移行おめでと (2017年5月2日 17時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん | 作成日時：2017年5月1日 21時
