検索窓
今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:19,483 hit

運命 10 ページ11

.

ぼーっと授業を受けていると、気づけばもうお昼だった。


「……行くか」



机の横にかけてあった弁当を取り、いつもの場所に向かう。

赤葦もう来てるかな。


あ、そうだ。私今日水筒持ってきてないや。

赤葦に自販機行って来るって言わなきゃだな。
でも後ででいいか。





ガコンッ




ペットボトルを取り出して、「今から行く」と赤葦にメールを打つ。

朝に比べて気分は少しマシになっていた。


新庄さんに会わないか事を祈りながら、空き教室へ足を早める。















「ねぇ今そこの教室にいたのって赤葦君と新庄さんだよね!?」

「やっぱあの2人付き合ってるのかな〜」

「え、じゃあいつもあそこで2人っきりで食べてるのかな。いいなぁ」










「……は?」








早めていた足を止める。

赤葦と新庄さんが2人でご飯??


どういうこと…。

新庄さんはいつも他の友達と教室で食べてた。なんで赤葦と一緒にいるの?



まさか朝の事を恨んで遂に彼を取ろうと動き出したの…!?




嫌だ



ダメ



待って…‼︎






「はぁ…はぁっ……」



いつも彼と食べている空き教室の横まで猛ダッシし、中から聞こえた声に聞き耳を立てる。


低い男の声と、それとは真逆の可愛らしい女の声。




「いつもここでお昼食べてるの?」

「まぁね」





お願い…早く出てってッ‼︎


この場所にだけはもう来ないで…っ!






「ねぇ赤葦。今日だけでいいから、私もここで食べちゃだめ?」







酷く、息がしずらかった。


彼女はどうしてこう怖いくらい積極的なのだろう。


まだ、もう少し、夢を見せてくれてもいいじゃない。







でも、苦しむ私を助けてくれたのは、意外にも君だった。






「ごめん、彼女と食べるからちょっとそれはできない」


「‼︎」


「え…あ、そっか、ごめん」


「もうそろそろ来ると思うから出てってくれると助かるんだけど」


「え、どうして?」


「どうしてって、新庄がいたら彼女に変な勘違いさせるだろ。あの子、そういうのに敏感なんだよね。人の香水とかすぐ気づくし、あんまり心配とかさせたくないだろ」





その言葉だけでも、わたしの心は救われた。

まだ彼の心には私がいる。



拝啓、お姫様。

王子はまだ、私のものです。



.

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←運命 9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (76 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
200人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 赤葦京治
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さき(プロフ) - ありきたりな展開にならなくてすきです。。。。。 (2023年2月1日 11時) (レス) @page11 id: 9fc0d0edba (このIDを非表示/違反報告)
赤葦くんのお嫁に行かせて - あぁ、、赤葦くん、愛してるわ(( いやね、これは新庄も新庄だよ、 あかーしかっけぇなッッッ!!!!!!!!!!!!! (2023年1月24日 22時) (レス) @page11 id: 8eae8b626f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:パパゴラス4世 | 作成日時:2020年5月11日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。