【国見英】俺のねーちゃん、ヤクザの奴ら従えてる

ネーチャン!!32 ページ34

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国見side



俺が誘拐されてねーちゃんに電話したあの日から3日が経った。


今日…だ…


5億なんて用意できるのか…？


そんなことを考えていた。


あとは…


怒られるかも…


何て言っても俺は今身体中に痣をつくっているからだ。


なぜかって？


それは俺らのことバカにしたからだよ。


あいつが国見家でもいくらなんでも5億は無理だろって言いやがった。


それはまだしもねーちゃんがそもそも助けに来ないんじゃないかって。


それは許せなかった。


ねーちゃんは小さい頃からよく俺の面倒を見てくれてた。


いつも自分を犠牲にしてまで俺を助けてくれた


………1度だけ…


1度だけあった…


姉さんが泣いて怒ったこと。


確か中学のとき、俺がクラスメイトに死ねって言われて真に受けた訳じゃなかったけど死んでもいいかもって言う軽い気持ちで屋上から飛び降りようとしたことがあった。


そんとき影山とか金田一がねーちゃんに連絡して学校まで来てもらった。


ねーちゃんは高校3年で社会に出るために勉強して学業は勿論内申も含めて成績を上げとかなければいけない大事な時期だったにも関わらず北一へ来た。


それで屋上から俺を引きずり下ろしてから俺の頬を叩いて泣きじゃくりながら言った。




『英はこの世に必要な人なの!!死んだりしたら許さない!!英は…英がいなくなったら…うちは一人だｯ…この世でたった一人の大切な弟をなくしたくない………お願いだよ……一人に…しないでｯ…！』




と言った。


ねーちゃんは確かにこう言ったんだ。


きっとねーちゃんは一人になるのが怖いんだと思う。


だから俺を死なせるわけがない。


それで犯人に助けに来ないんじゃないかって言われたときイラついたから



国見「何も知らねぇでぐちぐち言いやがって…」



って言ったら殴られた。


でも…間違えてはないと思う。


だからいいやって感じ。



ｶﾞﾁｬﾝｯ



あ………


ねーちゃん…


やっぱりきた…



男1「来たな…国見A」


貴女「勿論………さぁ…弟を返してもらおうか……」


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