学園アリス-memory- (ページ10)

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7話-初対面Ⅰ- ページ10

次の日

　朝、誰もいない教室に入り窓辺の席に座り眠る

　特にアリスを使ったわけじゃないんだけど睡魔がやばい

　昨日同様早く起きてしまい、二度寝したら昼まで寝る自信があったから

　それなら教室で寝ればいいという考えで来た訳だが…寒い

『…ふぁぁ、寝よ』

　まぁ寒さは寝れば忘れるだろ

　机に顔を伏せて眠りにつく

棗「…い…。おい」

　…。うるさいな…

棗「…おい」

『…んだよ、うるさい』

　せっかく寝ていたのに誰だ

　顔を上げて声のする方を見る

　…誰だよ。

　流架と見ない顔が席に座らず立って見下ろしていた

『…あ、流架おはよう』

流「あ、うん。おはよう奏」

　とりあえず流架に挨拶する

棗「…知り合いか？」

流「うん、昨日ナルが連れてきた子」

棗「…ふーん」

　…何？なんか不機嫌？

　いや何で？

棗「…そこ、どけよ」

『…は？』

　いきなり人起こして何それ、腹立つなぁ

　まぁここは穏便に返そう

『前からここ、私の席なんだよね。…だから無理かな』

　面倒事は避けたいし、問題起こして怒られるのもめんどくさい

棗「前からって…お前転入生だろ」

『ここには前もいたんだよ
　まぁ、そういう事だからそんなに私の隣が嫌なら別の席に移りなよ』

棗「お前が行けよ、めんどくせぇ」

　…。なんだこいつ、めんどくせぇのはこっちだ

『…"ちょーっと黙って眠っててくれるかな？"』

棗「なっ…ッ…(クタ」

　ん、静かになった

　そろそろめんどくさかったからアリスを使って眠らせたけど、何こいつもしかして弱い体質?

　皆もこっち心配そうに見てたし、さっさと会話終わらせたかったし

『そいつ、眠ってるだけだから放っておいていいよ』

流「え、…う、うん」

　心配するようにぐったりとした生意気なつり目君を支える流架は

　戸惑うように頷いて、つり目君を席に座らせ自分も座る

　…。結局こいつが隣になるわけか

　まぁ別にいいけど

『…ふぁぁ』

　眠い…

　アリス使ったからかな、寝よ

　周囲の生徒たちが何事もなくてホッとしていることなど眠っている当の本人は知る訳もなかった