学園アリス-memory- (ページ7)

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4話-再入学Ⅳ- ページ7

『…ん』

　目を覚まし、時計を見ると午前5:00

　あれからずっと寝ていたらしい

　夕食食べ損ねた

　タカハシさんの作る料理、美味しいから勿体無いことしたなぁ

　…にしても

『微妙な時間に起きてしまった』

　まだ時間には余裕がある

　外を散歩しようかとも考えたけど寒いのは嫌だから止めよう

　…んー

『お風呂』

　ナルから受け取った制服を持ってバスルームへと向かう

　この時間帯にお風呂は任務の時くらいだ

　…あ、違う。アリス使いすぎた時も何回かあったな

　シャワーを浴び、制服に着替える

『ご飯食べるか』

　濡れた髪のまま部屋を出て食堂へ向かう

　朝食を貰おうとタカハシさんに声をかけたら怒られた

　「髪を拭かないと風邪引く」と「あんたは時に」とも

　そんなにか弱くないんだけど

　学校行く頃には乾いてるだろうし問題ないでしょ

　と、タカハシさんに渡されたタオルを肩に掛け、ご飯を食べる

『ん、おいし』

　けど量多いな

　それにしても、結構早かったか？

　周囲を見渡すと食堂には数人しかいない

　朝食を食べ終え、寒さ対策を充分に済ませて外へ出る

　時間はまだあるし、北の森に行くか

『ベア元気かなー』

　2年会ってないし、そもそも覚えてくれてるかな？

　記憶を頼りに森を歩く

　しばらくすると見慣れた家が見える

　家の前で薪を割っているのはテディベアのぬいぐるみ

『ベア！』

　名前を呼ぶと斧を降り下ろそうとした手を止め、こちらを見て固まるベア

『久しぶり、覚えてる？ってうわっ』

　突然ベアが斧を置いて飛びついてきた

『あはは、良かった覚えてくれていたんだ？一瞬忘れられてるのかと思った』

　ベアを受け止めながら笑うと頬をこすりつけてくるベア

『しばらく会わないうちに甘えん坊になった？』

　地面にベアを下ろすとベアが手を引っ張る

『お茶入れてくれるのか！』

べ「…(コク」

『ベアの入れるお茶美味しいから好きなんだよね』

　ベアが若干嬉しそうな表情をする(普通の人から見たら大して変わっていない)

『今日はハーブティー？久しぶりだー』

　外にいた頃はお茶ばかり飲んでいてハーブティーは2年ぶり

　ケーキも出すと言われたけど断ったらベアがしょんぼりと落ち込んでいて

　ベアには申し訳ないけど少し可愛かった

　また今度ここに遊びに来ることを約束してベアと別れて森を出る