学園アリス-memory- (ページ5)

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2話-再入学Ⅱ- ページ5

初「あぁそれと。この後、鳴海先生のもとへ行きなさい」

『え、何で？』

　今日はこのまま寮行って寝ようとしてたのに

　予定が狂うのは好きじゃないんだけどなー

初「理由は知らない。とりあえず行くんだよ、いいね？」

『はいはい』

初「用件は以上だ」

　相変わらず態度でかいな

　いや校長だから当たり前なんだけど。チビに言われると腹立つ((

　校長室を出てペルと一緒に廊下を歩く

ペ「鳴海先生は応接間にいる」

『応接間までは来てくれないんだ？』

ペ「用事がある」

　あー任務か？

『ふーん…頑張って』

ペ「お前はちゃんと行けよ、応接間」

　ペルまで初校長みたいに…

『はいはい』

　半ばムキになりながらペルに背を向けて応接間へと向かう

ガチャ

『失礼しまー…また後で来るわ』

　扉を閉めようとすると中から手が出てくる

岬「ちょ、待っ―」

　…うん、人の恋愛事情には口出ししない主義だから私

岬「奏、違うから！誤解だ！」

　両肩を掴んで思い切り揺さぶられる

　…酔いそう

鳴「え～？これからなのに～？」

『私がいない間にこんなことになってるとは』

岬「違う！鳴海も誤解を招く言い方は止めろ！！」

　…こんな必死な岬、久しぶりに見た

鳴「そんなに怒らなくていいのに」

　このままだといつまで経っても終わりそうにない

『で？用って？』

鳴「あ、制服を渡そうと思って」

　ナルの手には男子用の制服

『前のでもいいんじゃない？』

鳴「成長期だからね、一応用意しておいたんだよ」

　…確かに最近身長伸びてきたし貰っとくか

　ナルって意外と気が利く

鳴「なんか失礼なこと考えてる？」

『別に？それより私がいない間に何か変わった事あった？妙に初校長の機嫌が良かったんだけど』

鳴「あー…」

　お互いの顔を見合わせるナルと岬

　心当たりあるって感じの顔

『あったんだ』

鳴「まぁね、初等部で"奏"ちゃんに」

『…"奏"ちゃん？』

鳴「…おっと、奏君に続く初等部で2人目の幹部生が入学してね」

『"校長のお気に入り"が増えたってわけ』

鳴「まぁ、そんな感じ」

『ふーん』

岬「そういえば最近見かけないな」

鳴「よく彼に連れて行かれてるからね～」

　…よっぽど腕が立つ奴なのか？

鳴「まぁ、どんな子かは会えば分かるよ」

『興味はないけど一応覚えておく
　…そろそろ寮に行きたいんだけど』

　眠い

鳴「あぁ、じゃあ送るよ」