学園アリス-memory- (ページ1)

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プロローグ1/2 ページ1

「この言葉の意味は――」

『…』

　授業を聞くふりしながら窓の外を眺めていると雪が降り始めた

　隣の席に視線を移すと普段なら雪を見て騒ぎ出すはずのバカが爆睡中

スコーンッ

蜜「あだっ」

　先生のチョーク投げ、本当に命中率が良い

　少なくとも私がここへ来てからはほぼ命中率は100%

『…』

　チョークの直撃がよっぽど痛かったのかバカは涙目でこっちを見てるけど無視

　先生も構わず授業を続けている

　前の席に座る蛍はコソコソ何か作ってるし

『…はぁ』

　隣と前の席を交互に見てため息を吐く

　本当、この2人はブレないなぁ

キーンコーンカーンコーン

「じゃ、今日はここまで」

　チャイムを合図に先生が教科書を閉じてニコリと怪しい笑みを浮かべる

「今日のとこ忘れんように宿題出すから、ちゃーんとしとくんやで
　忘れてきたら倍の量や」

　先生の言葉に皆えーっ!!と叫びだす

　…別に難しくないけどなぁ

　ただ単にアリス学園の授業が進んでいただけか?

蜜「何でなん!?先生鬼やっ鬼ーっ!」

　蜜柑、それを言うと

スコーンッ

　…ほんとバカ

　本日2度目のチョーク投げ

　先生本当コントロール凄いわ

蛍「…はぁ」

　チョーク投げにより涙目になるバカを見て呆れるようにため息を吐く蛍

　相変わらずの温度差

　号令がかかり、教室は騒がしくなる

蜜「蛍ー!奏ー!チョーク投げるのは酷いと思わん!?
　あれメッチャ痛いねんで!」

蛍「寝るのが悪い」

　蛍は何か機械を弄りながらバカ…蜜柑につ目痛い言葉を言い放つ

蜜「蛍冷たいわっ!もっと心配してくれてもいいやん!」

　蛍に飛びかかる蜜柑

蛍(キラン)

　蛍の目が妖しく光る

　…始まった。こういう時は大体―

―蜜「あだだだだっ痛い！痛いって蛍っ！」

　蜜柑は蛍の発明品にボロ負けする

「…蜜柑ちゃん勇敢やわー」
「奏ちゃん、あれほっといてえぇの？」

『いいのいいの、あの子らに巻き込まれたらロクなことない』

　少し離れた所で蜜柑と蛍の喧嘩をクラスメイト達と眺める

　よく体力持つな…

「あ、蜜柑ちゃんが床に倒れた」
「また蛍ちゃんの勝ちやな」

　敗北した蜜柑はこっちを見て床を這いつくばるようにして近づいてくる

「「ひっ」」

　皆、蜜柑の奇妙な動きに恐怖を抱いたのかその場から離れていく

　…いや、うん

　その動きは気持ち悪いよ蜜柑