第3話 ページ4
広いロビーにはたくさんの展示物があった。
アクセサリーや希少価値の高い宝石、銃や刀、他にも沢山ある。
だが、生憎僕はそう言うのに興味がない。
展示物を見て数分後、賑やかなロビーに放送がなった。
《只今より、オークションを開始致します。参加者の皆様は席にお着き下さい。》
その言葉と同時に周りの人達は次々と会場に行き、席に座る。
「太宰君、行くよ。」
そう言い、席に座る森さんにつづく。
僕達が座った席は舞台から1番離れた席だった。
他の客は実物をまじかで見たいのか前にいる人がほとんどだ。
その時、プツンと照明が切れ、ステージのみに光が集まった。
と、同時に会場は静まりかえる。
《ようこそ皆様!!アルシルオークションへ!!》
ステージに現れたのは身長のやや高い男の人だった。
《この度は、足を運んでいただき誠に感謝申し上げます。さて、今回の品はどれも良いものばかりです!皆様、満足のいく買い物をお楽しみください。》
その男は一礼し、下がった。
《それではまず、1品目!こちらです》
そこからは早かった。次々と値上がりし、買い取られていく小さな子ども。
手足に枷をはめられ、買取手が見つかるのをじっと耐えてる。
(僕もあのまま森さんに拾われなければこうなってなのかな...)
多分僕は今日売られていくこの子達より自由に暮らせている。
(そう思うと、森さんには少し感謝...かな。)
《続いてはーーーーーー》
次々と進むのに対し、僕がなにも反応しなかったからなのか森さんが声をかけてきた。
「大丈夫かい?」
それは、心配の声だった。まぁ、他の子どもと少し違うと言っても僕はまだ12歳だ。
このオークションに森さんも、思うところがあるのだろう。
「大丈夫だよ。それに今のところ森さんが望んでいるような子どもは見ない...かな。」
僕がそう言うと森さんも難しい顔をした。
「ん〜...もしいなかった場合はどうしようか。最低でも1人は連れて帰るよう言われているんだけどねぇ...」
「その時は適当に連れていけば?」
僕がそう答えると
「えぇ〜...もし使えなかったら首領に怒られるの私なんだよ?...私嫌だよ?怒られるの。」
あぁ...めんどくさい...
《続いての品です!ーーーーー》
横で何か言ってる森さんを無視し、ステージに視線を向ける。
「っ.......」
息を呑んだ。...ステージに立っていたのは8、9歳だろうか、きめ細かな白い髪にブルーの瞳。今までの子どもとは比べ物にならないくらい綺麗だった。
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氷翠(プロフ) - ゆんゆんさん» ありがとうございます!!はい!ちょっと今忙しくて、、余裕が出来たら更新します!気に入って頂けて嬉しいです!! (2019年7月8日 18時) (レス) id: 20ceb8a33c (このIDを非表示/違反報告)
ゆんゆん(プロフ) - 好きです!!ゆっくりでいいので頑張ってください! (2019年7月8日 14時) (レス) id: 924108a693 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - 美雲さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年7月7日 21時) (レス) id: 20ceb8a33c (このIDを非表示/違反報告)
美雲 - 続き楽しみにしてます。頑張ってください。 (2019年7月7日 20時) (レス) id: 0e776977f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷翠 | 作成日時:2019年7月3日 21時