誘惑だらけ。

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｢たっだいまー！｣







すると、玄関の方から大きな声が聞こえてきた。





男の人…？





先生…かな？









｢あっ、日高くん！おかえり〜｣





｢ただいま〜。つっかれたー！って、えっ？えっ！？えぇぇっ！？｣









一直線にソファーに向かった彼は、私が座っていることに気づいて目を丸くした。






この人、イケメンだなぁ…






すごいモテそう。









｢ふふっ。今日から教える子よ｣









日高さん？の視線を感じてそっちを見ると、なぜかすごいガン見されていた。








目大きくて眼力が強いから、なんか緊張する……









｢まじっ！？まじかまじか！！え、なに！めっちゃ可愛い子じゃん！｣





｢でしょー？これから大変になるわねー｣





｢いやー、こりゃあ絶対取り合いになるわ。俺も狙っちゃうしね☆｣





『は、はあ…』









器用にウインクされるが、苦笑いを返すしかない。







この人、なんかチャラいなぁ…









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｢俺は日高光啓！担当教科は国語なー。あ、日高先生じゃなくて、だっちゃんって呼んで｣






『え、あ、だっちゃん…』





｢ん、それでいい。でも、敬語も堅苦しいなぁー。タメでいいよ｣






『え、さすがにそれは…』






｢いいのいいの！いや、俺は逆にタメがいいんだよね｣









目尻を下げてニコッと笑ったその笑顔は、眩しいくらいに輝いていた。









おかげで少し緊張も解れた気がする。









『じゃあ、タメで……』






｢よっしゃ！これから仲良くしような｣








まっすぐに目を見つめられて、思わず吸い込まれそうになった。







悪い人ではなさそう……








先生をやっているぐらいだから、頭はいいわけだし。

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