誘惑だらけ。

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｢めっちゃ顔赤なってる笑 可愛いなぁ｣





『きゅ、急にどうしたの！？』





｢ご褒美や｣





『…ご褒美？』









1ミリも照れていない真司郎。









なのに、こんなに慌てている自分がバカみたいだ。









｢俺の授業ではな、頑張った時とか褒めたい時に、その引いてもらったセリフを言うねん。秀太に俺の武器はこの声やって言われて。めっちゃいい考えやろ？｣





『…いや、うん。いい…と思うよ』









得意げな真司郎に、到底本音など口にできない。









こんなの心臓が持つはずがない。









秀太よ、なんてことを言ってくれたんだ。









｢あとな、そのセリフはみんなに考えてもらってん。適当に紙渡して書いてもらったから、誰がどれ書いたんかは俺にもわからん｣






『…へえ』






｢でも、今のは絶対にっしーやな｣






『あ…、だね』









あのドSっぷりと上からなところを見れば、ほぼ確定だろう。









にっしーが言うところを想像してしまって、慌てて首を振る。









な、なに考えてるんだろ！









.









｢今のはどうやった？Aの好み？｣






『こ、好みっていうか…』






｢弱いんやな。よし、もっとにっしーに書いてもらうように頼むわ｣






『だ、ダメダメダメ！』






｢ほんま素直で可愛い笑｣









予想外にSっ気がある真司郎に戸惑いつつも、授業が頑張れそうな自分にもっと驚いた。

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