誘惑だらけ。

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.









｢うーん、Aが予想以上に馬鹿だったからな…｣






『うるさいなー！』









テキストのページをパラパラとめくっているにっしー。









今日だけで印象が180度変わったし、なにより大嫌いになった。









もっと優しい先生かと思ってた！









｢失礼なこと考えんなよ｣






『なっ…、か、考えてないし！』






｢ふーん｣









この"何でも見透かしてるよ"感が、何よりもムカつく。









と、にっしーがあるページを開いて机に置いた。









｢ここ、やってみて｣




『…うん』









小テストよりも、かなりレベルを落としてくれたらしい。









こんな風に、急に優しくしてくるとこも…、嫌い。









.









.









『…できたっ！』





｢お、偉い偉い｣









すかさず頭を撫でてきて、慌ててその手を払う。









『触るな変態』





｢先生に向かってなんて口聞いてんだよ｣





『触らないでくださいませ、変態先生｣





｢…生意気な奴｣









分厚い唇を尖らせて、丸つけを始めた。

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